ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ』 演出家・荻田浩一インタビュー 3ページ目 | アニメ!アニメ!

ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ』 演出家・荻田浩一インタビュー

[取材・構成: 高浩美] 演出家・荻田浩一インタビュー レビューでもミュージカルでもない、「ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ』A-LIVE FANTASTIC DREAM SHOW」は新しいスタイルのライブショー。

連載 高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義
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(c)SUNRISE/PROJECT GEASS・MBS Character Design (c)2006-2008 CLAMP (c)SUNRISE/PROJECT MUSICAL GEASS
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■ ノンジャンルの、まさに“A-LIVE”な舞台、躍動感と非現実が交錯する

『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主軸であるルルーシュとスザクの関係に焦点を当てたこの舞台、俳優14名+声優2名という布陣。俳優陣はミュージカル『テニスの王子様』で活躍した高木心平やダンスパフォーマンス集団DIAMOND☆DOGSのメンバー、また、三上俊や、主にミュージカルで活躍する小林遼介、千田真司らが参加、なかなか強力な面子である。

ルルーシュとスザクのモノローグから始まり、オープニングから観客を一気に『コードギアス 反逆のルルーシュ』の世界に引き込む。そこに存在していない声優の圧倒的パワーを感じる瞬間である。そして俳優陣が作品世界を歌とダンスで引き継ぐ。
舞台にセットはない。このシンプルさがイマジネーションを増幅させる。ひたすらにダンス、歌、芝居で物語を紡ぐ。どちらかと言うとショーに近い構成だが、ショーとも言い切れない、新しい趣向である。
そして時折、舞台中央にスクリーンが登場し、アニメのキャラクターが映し出される。ルルーシュ&スザクをライブ2Dで見せ、舞台上にはルルーシュ役の高木心平とスザク役の中塚皓平がおり、それに声優の“語り”が加わる。『コードギアス 反逆のルルーシュ』の世界を重層的に観客に提示、2次元と3次元が舞台上で交錯し、新たに作品世界を“再構築”させている。表現としてはなかなか冒険的かつ革新的で制作側の意気込みを感じる。
ブリタニア皇帝を演じる東山義久は圧倒的な存在感で舞台を引き締める。狂言回し的役割のディートハルト役の森新吾、振付も担当しているが、スピード感と躍動感、そしてコンテンポラリーなコリオはスタイリッシュで今ドキの観客のテイストに合っている。その他の俳優陣も難易度の高いコリオをこなしつつ芝居に歌に奮闘、ユーフェミア役の三上俊は可憐な容姿で登場するが、狂気をはらんだ役作りでその存在を際だたせていた。

ルルーシュとスザクの2人の関係性をクローズアップした構成、荻田浩一の演出は作品のイメージとマッチ、ファン納得の舞台に仕上がっていた。“新たな再演”も期待したい。

ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ』
A-LIVE FANTASTIC DREAM SHOW
シアターGロッソ
9月3日~8日
/http://www.geass-musical.net/
コードギアスシリーズ公式サイト
/http://www.geass.jp/
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《animeanime》

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