監督:松尾衡さんをはじめ制作スタッフ、音楽、キャストと、実力派が勢揃いした。あらゆる面でハイクオリティを目指した話題作である。
本作は6月に、多くの謎を残しつつ第1期を終了した。そして、物語は新たな展開を予感させながら、10月から新たに第2期が始まる。ファンには待ち遠しいものとなりそうだ。
この2期スタートを前に、本作のプロデューサー、サンライズの池谷浩臣氏とMBSの丸山博雄氏に話を伺った。第1期『革命機ヴァルヴレイヴ』とは何だったのか?そして第2期には一体何が起きるのか?
『革命機ヴァルヴレイヴ』
テレビアニメ公式サイト /http://www.valvrave.com/
公式ツイッターアカウント @ valvrave
■ シナリオ会議でも賛否両論だった“アイナの死”
―― まず初めに、1クール目の放映が終わった今の心境を伺えますか?
―― 丸山博雄プロデューサー(以下、丸山)
率直にやはり「オリジナル作品はとても大変だが、やりがいがある」と思います。オリジナルアニメは原作がある作品と違って、“頼る”絶対的なものがない。作り手自身も制作が進んでいく中で、「こういう作品なんだ」と理解したり、発見していくことがとても多いです。
しかも今回の『革命機ヴァルヴレイヴ』は、誰かひとりの人間の志向にどっぷりと寄りかかるというよりは、スタッフみんなでやりたい事やアイデアを出し合い、足していきながら作っているため、最終的にどういう生き物が生まれてくるのか、計算しきれない所をはらみながら進んでいたりします。
そうしたやり方が本作の良い面を産み出し、もしかしたら悪い面にも作用した部分もあるかもしれませんが、例えば会議で話しあって一旦形になっても、そこから手を離れて、画になり、芝居や音が入り、様々な工程で人の手を経ることで、最終形となった時に当初の想像を逸脱するものになっているんです。
むしろ想像していたものと違うから面白いし、ワクワクするし、それがオリジナルの醍醐味だと思いますし、一スタッフとしてそこを体感させていただいています。
―― 池谷浩臣プロデューサー(以下、池谷)
まさに今、丸山さんがおっしゃった通りで、僕は現場で作っている人間ではあるんですが、そこにもたくさん声が届く。こういうことを言うと失礼なのかもしれないですが、毎回、ひとつひとつ勉強させていただいている、という気持ちがします。
完全オリジナルの作品というのは、僕の制作人生のなかでほぼ初めてなのですが、こういう場を与えてもらえてありがたいというか、得がたい経験をさせていただいているなと思います。
―― たくさんの反響が寄せられていると思いますが、個人的に一番気になったのは、アイナの死亡シーンです。彼女の突然の死は非常に衝撃的だったのですが、制作者サイドではどのようにお考えになっていたのでしょうか。
―― 丸山
オリジナル作品を制作していくなかで、第6話、第7話あたりというのは、やっと少しずつキャラクターに愛情を覚えていくタイミングだと思いますが、そんな中でキャラクターが退場してしまうというのは、送り手側にも見る側にも正直、抵抗感もあるかと思います。
ただ、今回の『ヴァルヴレイヴ』は戦争を扱っている作品でもあり、そうした異常事態においては、“死”というものが我々の日常生活以上に、より突然に訪れることもあるのではないかと…。
実際の人生においても、全く死亡フラグが立たないまま、突然の死が訪れてしまうことがある。そこにはなんのドラマもなく、死がある。この作品においては、そうした苦い部分も必要なのではないか、という考えがありました。
―― 池谷
アイナの死に関しては、シナリオ会議でも賛否両論があったんです。僕個人としては、それが誰であろうと、単純にキャラクターには死んでほしくないという思いがあります。でも『ヴァルヴレイヴ』は、学校と戦場がすぐ隣り合わせにある状況を描いた作品でもあって、そういう状況を描いている以上、子供たちにとっての“痛み”もまた、どこかで描かなければならない。
確かに観ていただいた方にとってアイナの死は、突発的に見えたかもしれません。しかし最終的な絵作りも含めて、彼女の死というものを登場人物たちに突きつける。そこまでしっかりと描ききることがとても大切だと思ったんです。
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