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最後に紹介するのは、色々薫るこの作品です。コアなファンが多い印象の作品…「IKKI」にて連載中の、林田球先生が描く「ドロヘドロ」です。
色々薫る、と言ったのは、個人的な感覚ですが。私はどうもドロヘドロを読むと、血と土と雨の後の匂いのような、生温い鈍臭を鼻腔に感じるのです。それはこの作品が読者を強烈に引き込む世界観を持っているせいなのかもしれません。
―魔法によって頭を爬虫類に変えられ、記憶を失った男・カイマン。カイマンは自分の頭を元に戻すため、そして記憶を取り戻すために、友人・ニカイドウと共に魔法使いを狩っていく。ハードコアな作風に散りばめられたユーモアが光る漫画です。
ジャンルはダーク・ファンタジー。ファンタジーらしくこの作品には魔法が強く絡んできますが、ドロヘドロの魔法は私の知っている他のどんな魔法とも異なります。この世界の魔法使いには、体内に魔法のケムリを作る器官があり、指先や口からそのケムリを噴射して魔法を行使するのです。ケムリが魔法だなんて、しかも体内にちゃんとそういった器官があるなんて、随分独特な設定だと思いませんか?
この作品が面白いのは、最初は雑然としていた話が終盤に近付くにつれ徐々に集約していき、最終的に一つの筋に繋がっていくところにあると私は思います。一本に繋がっていったこの物語が、一体どんな終焉を迎えるのか。それはまだ……混沌の中。それが……ドロヘドロ!(ドヤ顔)
既刊は18巻。物語はクライマックス、なんと次の19巻で最終巻となるそうです。今、一番熱い漫画、ということで紹介させていただきました。
ここまでお読みくださりありがとうございました、これにて私のオススメ漫画の紹介は終わりです。どれも有名な作品の紹介となってしまいましたが、読んだことのない作品はありましたか?つたないコラムですが、少しでも興味を持っていただけると嬉しいです。どれも素晴らしい作品です。
『東京マンガラボ』
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