オーストラリアの「ヱヴァンゲリヲン展」レポート 映画祭やポップカルチャーイベントと連携
オーストラリアのゴールドコーストで、アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の制作の裏側を紹介した企画展「EVANGELION ART EXHIBITION」が開催されている。その企画展の様子をレポートする。
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![「EVANGELION ART EXHIBITION」](/imgs/p/X2bKTbbkhKNuuQZDts1HWTagH66grq_oqaqr/15981.jpg)
期間中、ゴールドコーストを訪問する機会があり、企画展にも足を向けた。その企画展の様子をレポートする。
会場となったのは、オーストラリアの中核都市、観光地としてもお馴染みのゴールドコースト市の運営するゴールドコースト・シティ・ギャラリーである。その建物の地下1階のフロアーに展示室が設けられている。
あまりにもオーストラリアの日常的な風景のため、「果たしてこの場にヱヴァンゲリヲンファンはいるのだろうか?」と心配になったが、それは全くの杞憂であった。取材中は、会場には途切れることなく若者が訪れて展示された原画などを熱心に見ていた。驚いたのは女性同士やカップルなどが多いことだ。アニメが若い男の子の文化という古い見方は、オーストラリアでも同じ様だ。
会場はワンフロアーのため必ずしも広くない。そこを原画と原画から生まれたパネルカットの比較展示、映画本編とメイキングのふたつの上映、さらにマンガを描いてみようのコーナー、物販などに効率よく区切って紹介している。
展示のコンセプトは、アニメ制作の裏側だ。原画展示は、日本が誇るクオリティの高いアニメが手描きの技術を基盤にしていることが十分に伝わったはずだ。また、メイキングでは、完成映像に至るまで細かなチェックが繰り返し行われていることが理解できる。
小さな一角ではあったけれど面白かったのは、マンガを描いてみようのコーナーだ。ヱヴァンゲリヲンからはやや外れるテーマだが、実際にその場で描かれた絵もあって興味深かった。
ゴールドコーストでは、市内の書店や図書館でもマンガの描きかたの本は普通にみられた。自分で日本スタイルのアニメやマンガを創りたい、そうした需要はゴールドコーストでも大きいようだ。
そうした側面も含めて、人気アニメの裏側を紹介する「EVANGELION ART EXHIBITION」は、意義の高いものであると感じる。企画展は、今後は他のオーストラリアの都市も巡回する予定だ。地道な作業で、日本アニメの海外交流に貢献する。
[数土直志]
「EVANGELION ART EXHIBITION」
/http://www.theartscentregc.com.au/whats-on/whats-on-items/evangelion-art-exhibition
The Arts Centre Gold Coast
/http://www.theartscentregc.com.au/
《animeanime》
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