第33回SF大賞候補6作品を発表 話題の「屍者の帝国」も
日本SF作家クラブは、33回目を迎える日本SF大賞の候作を発表した。選考委員会で協議を経て、第33回SF大賞が決まる。
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このなかから選考委員会で協議を経て、第33回SF大賞が決まる。選考結果は、例年その年の12月初旬に発表されている。
日本SF大賞は、小説だけでなく、評論やマンガ、ラスト、映像、音楽などメディアを超えたSF作品を対象とする。これまでにマンガやアニメの受賞や候補作も少なくない。しかし、今回の候補作は、いずれもテキスト作品だった。
このうち『屍者の帝国』は、2006年で世を去った伊藤計劃さんの未完作品を友人の作家・円城塔さんが引き継ぎ完成させた話題作だ。冒険長編小説となっている。
『シュルレアリスト精神分析―ボッシュ+ダリ+マグリット+エッシャー+初期荒巻義雄/論』は、今回、唯一のノンフィクションとなっている。第6回日本SF評論賞選考委員特別賞受賞者でもある藤元登四郎さんが、精神医学や美術の視点からSF、ミステリーなどで知られる荒巻義雄さんの初期作品を読み解く評論書である。ジャンルを超える日本SF大賞らしい選択である。
前回の受賞作品は上田早夕里さんの『華竜の宮』だった。これに続く作品は何になるのか、多くのSFファンの注目が集まる。
第33回SF大賞候補作
『機龍警察 自爆条項』 月村了衛(早川書房)
『ゴースト・オブ・ユートピア』 樺山三英(早川書房)
『屍者の帝国』 伊藤計劃×円城塔(河出書房新社)
『シュルレアリスト精神分析―ボッシュ+ダリ+マグリット+エッシャー+初期荒巻義雄/論』
藤元登四郎(中央公論事業出版)
『Delivery』 八杉将司(早川書房)
『盤上の夜』 宮内悠介(東京創元社)
主催: 日本SF作家クラブ 後援: 徳間書店
『機龍警察 自爆条項』 月村了衛
『ゴースト・オブ・ユートピア』 樺山三英
『屍者の帝国』 伊藤計劃×円城塔
『シュルレアリスト精神分析―ボッシュ+ダリ+マグリット+エッシャー+初期荒巻義雄/論』 藤元登四郎
『Delivery』 八杉将司
『盤上の夜』 宮内悠介
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