中国の人気小説を電子コミック化 日本エンタープライズが新戦略
日本エンタープライズは、日本だけでなく中国でも携帯電話向けのコンテンツ配信を行っている。その中国子会社である北京業主行網絡科技有限公司が中国の人気小説『九鼎記』(JiuDingJi)の電子コミック配信を発表した。
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同社は電子コミックを中国戦略の柱として推進しており、配信コンテンツの拡充によって急成長を続ける中国のモバイルコンテンツ市場を牽引していく狙いがある。
中国の契約携帯電話は10億台を超え、世界第一位の加入者数を誇る携帯電話大国へ発展を遂げた。今後は第三世代携帯電話(3G)の普及が見込まれており、それに伴いモバイルコンテンツ市場も飛躍的な広がりが予想される。本格的な3G時代到来を控え、同社は電子コミック配信を事業の核に据えている。
現在は、App Storeなど様々なアプリケーションをダウンロードできるプラットフォーム向けに、現在約250タイトルの電子コミックを配信を行っている。
『九鼎記』の原作は歴史上の中国を舞台にした侠客小説だ。中国の電子書籍プラットフォーム「盛大文学」が展開するオリジナル文学ポータルサイト「起点中文網」で配信されており、小説は総ダウンロード数5,500万超、マンガは総ダウンロード数430万超の人気作品となっている。
ラインナップに中国内で人気を誇る『九鼎記』を加えることで、他社サービスとの差別化を図りたいという思惑が窺える。日本のコンテンツを送り出すだけでなく、中国の独自のコンテンツの開発を目指す。
今回の電子コミックは中国移動通信集団有限公司(チャイナモバイル)のプラットフォーム「手機動漫」向けに配信を行う。中国最大手の移動体通信事業者であるチャイナモバイルと手を組んだことで、モバイルコンテンツ市場でその存在感をアピールしている。
日本の電子コミックもまだまだ発展途上にあるが、圧倒的な市場規模を持つ中国の動向にも目が離せない。
[高橋克則]
《animeanime》
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