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そうした大型プロジェクトに集結したスタッフが豪華だ。監督には『花田少年史』、『ピアノの森』などの小島正幸さんが起用された。本作でも少年のストレートな感情を見事に描き出す。
キャラクター原案は、『MONSTER』、『PLUTO』、『20世紀少年』などで日本を代表するマンガ家である浦沢直樹さんが手掛ける。キャラクターデザインは、小島監督と伴にその『MONSTER』のアニメ版を作りだした藤田しげるさんである。まさに全力投球の布陣だ。
この映画の試写会が12月22日、東京・六本木シネマートで行われた。会場には、日本語版で主役テンジンの声を担当した濱田龍臣君、中国語版で同じ役を演じた劉セイラさんが登壇した。日中のキャストが並ぶ、合作映画らしい挨拶になった。
元気な少年の龍臣君、落ち着いた女性の佇まいの劉さん、対象的なふたりとなったが、アフレコにあたっては、それぞれの苦労があった様子だ。
龍臣君は、息づかいや馬に乗るところなど、言葉でない部分のアフレコに苦労した様子。それでもアニメを見ながらなので楽しかったと話す。
劉さんは、先に龍臣君のアフレコがあり、その日本語を聞きながら中国語のアフレコをしたことを紹介した。その際に、どうしても龍臣君の演技に引っ張られてしまったという。「中国語と日本語は違う、中国語のテンジンを作りなさい」と言われた経験が披露された。
本作は、このほかテンジンの父親ラクパ役に筧利夫さん、大人になったテンジン役に平幹二朗さんといった俳優が出演する。さらに山像かおりさん、桑島法子さん、若林規夫さん、木内秀信さん、皆口裕子さんと実力派声優陣が参加、確かな演技が物語に重厚感を与えている。
上映はシネ・リーブル池袋でのモーニングショーに限られているが、大作映画の趣を持った重量級の作品だ。子供の手を引いて是非、劇場に訪れたいだけでなく、アニメファンにとっても見どころの多い。少し無理をしてでも、2012年に是非、観て置きたい映画だ。
『チベット犬物語 ~金色のドージェ~』
シネ・リーブル池袋にて 2012年1月7日よりモーニングショー
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