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この上映イベントは米国のポケモン・カンパニー・インターナショナルが、米国のデジタル映画配給会社Cinedigmと協力して行う。ポケモン・カンパニー・インターナショナルは、日本の株式会社ポケモンの米国子会社でアジア以外の地域でポケットモンスターのブランド管理、ライセンス展開を行う。
一方、Cinedigmは、映画館をデジタルネットワークで結び、デジタル映画配給とその技術サービスを行う企業である。ハリウッドスタジオや独立系の映画配給会社と協力し、短期間に多数のスクリーンで同時上映する興行を実施する。近年は日本でもODSと呼ばれ注目を浴びているイベント型の劇場興行に近いビジネス開発をする。
今回も、子どもたちに人気の『ポケットモンスター』を、12月のホリデーシーズンの休みに合わせた。子どたちと子どもを連れた家族の来場を狙っている。上映劇場も、通常の映画興行では難しい300館以上を確保する。
『ポケットモンスター』の劇場版は、1999年に『Pokemon: The First Movie』が全米3000館以上で公開、8500万ドルを超える興行収入で話題を呼んだ。しかし、その後は次第に公開規模を小さくし、全米公開は2001年の『Pokemon 3: The Movie』が最後になっている。
今回はイベント上映というそれとは違ったやり方で子どもたちに最新作の映画を大スクリーンで届ける。Cinedigmは今回の上映について、「ポケモンの映画を大画面で披露できることは素晴らしいこと」とその意義を語る。
一方、ポケモンカンパニーは、「ポケモンには多くのファンがいるので、劇場で皆と一緒に映画を観たい人は多いはずです」と今回の試みに期待を寄せる。さらにCinedigmと協力は、「全米のファンに特別なイベントを届けるのはエキサイティングなこと」と話し、今回の結果次第ではさらなる試みも広がるかもしれない。
また、日本では『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』は、もうひとつの最新作『ビクティニと白き英雄 レシラム』と同時公開されている。映画はふたつでひとつという位置づけだ。今回、米国では『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』だけが公開されるかたちとなった。
『ビクティニと白き英雄 レシラム』の扱いが気になるところだ。これについてもCinedigmは計画があるとして、今後、さらなる発表予定があることを明らかにしている。
POKEMON 公式サイト(英語)
/http://www.pokemon.com/us/