JASRAC賞金賞に「残酷な天使のテーゼ」 国際賞はアニメ活躍
5月24日、著作権管理団体のJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)は、2011年のJASRAC賞を発表した。
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金賞は及川眠子さん作詞、佐藤英敏さん作曲の「残酷な天使のテーゼ」である。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌として広く馴染まれている曲だ。2008年の8位、2009年の銅賞から2010年はトップに輝いた。作品の根強い人気を感じさせるものだ。アニメの主題歌が金賞に輝くのは2006年の『ハウルの動く城』以来である。
同曲が特筆すべきなのは、発表が1995年と15年も前になることである。シリーズが今なお続いていることに加え、ゲームなどの様々な展開があること、さらにカラオケ部門の5位になるなど番組の顔として定着していることが理由とみられる。
国際賞はテレビアニメ『バーバパパ 世界をまわる』である。昨年の『ドラえもん』BGMに続き、1993年以来18年連続でアニメ関連の楽曲となった。また、10位までにランキングされた楽曲のうち『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT BGM』を除く全てがアニメ関連の楽曲だ。
『バーバパパ 世界をまわる』は、コアなアニメファンには馴染みが薄いが、世界的に人気の高いフランスのアネット・チゾンさんの絵本を原作に日本国内で未就学児向けにアニメ化、NHK教育で放映された。国際賞は海外でテレビ放映回数の多い作品が上位にランキングされることが多い。本作が祖国のあるヨーロッパを中心に数多くテレビ放映されたことを窺わせる。
テレビ放映回数の影響は、日本で感じる海外での人気アニメと国際賞にずれを感じさせる点でも興味深いだろう。3位の『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』は、国内の特撮番組『仮面ライダー龍騎』の北米リメイク作品、米国の地上波ネットワークをはじめ世界各国で放映されている。9位の『オーバンスターレーザーズ』は日仏の合作アニメ、フランスのパートナーのネットワークでこちらも世界各国で放映されている。
一方で、『ドラゴンボールZ』、『ポケットモンスター』、『NARUTO』、『ドラえもん』といった海外でも定番の作品も多い。国際賞からはアニメの海外ビジネスの一端が浮かび上がるユニークさがある。
JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)
/http://www.jasrac.or.jp/
『バーバパパ 世界をまわる』 /http://pierrot.jp/title/barba/
JASRAC 国内作品の外国入金分配額ベスト10
1. 「バーバパパ世界をまわる」
2. 「ドラゴンボールZ」 BGM(TV)
3. 「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」 BGM
4. アニメ「MONSTER」 BGM
5. 「ポケットモンスター」 BGM
6. 「NARUTO」 BGM
7. 「赤毛のアン」 BGM
8. 「ドラえもん」BGM
9. 「OBAN STAR-RACERS」 BGM
10. 「聖闘士星矢」 BGM
《animeanime》