開幕初日となった10月23日には、映画祭恒例のグリーンカーペットも行われ、国内外の大物映画人が姿を見せた。『しあわせの雨傘』主演のカトリーヌ・ドヌーヴさんのほか、アニメーション作品では『チェブラーシカチェブラーシカ+くまのがっこう~ジャッキーとケイティ(短編)』で声優を演じた大橋のぞみさんと松浦愛弓さん、『怪盗グルーの月泥棒 3D』のプロデューサー クリス・メレダンドリさん、声優を務めた笑福亭鶴瓶さんと芦田愛菜さんらである。
グリーンカーペットにはおよそ3200人のファンが集まり、またイベントを取材するメディアは580人を超えた。映画祭らしい華々しいスタートを彩った。
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(C)2010 TIFF
オープニングセレモニーでは、大畠章宏経済産業大臣が映画は過去と現在、そして未来を教えてくれる重要なものとして開幕の挨拶をした。そして、「映画は政府の進める日本ブランド戦略「クールジャパン」の重要な部分を担っていること、さらに国内の中小コンテンツ企業が世界に羽ばたくためにコンテンツ見本市のTIFFCOMを支援する」との菅直人総理大臣のメッセージを紹介した。
その後、コンペティション国際審査委員長であるニール・ジョーダン監督が審査委員の代表として「東京国際映画祭は、最もエキサイティングな映画祭のひとつです。第23回の映画祭に参加出来たことを誇りに思います」と挨拶をした。
映画祭期間中はコンペティションや作品上映だけでなく、様々な企画も行われる。10月25日から28日まで開催されるTIFFCOMは、映画やテレビ番組など国際コンテンツ見本市である。国内外の企業が自社作品の紹介を行い、各国のバイヤーが訪れる。この中にはアニメ作品も多数並ぶ。企画マーケットTPGには、旭プロダクション製作、伊藤秀樹監督による企画『時に、僕等は・・・』も含まれている。
またユニジャパン エンタテインメントフォーラムでは、国内外の映画・番組ビジネスをテーマに20を超えるシンポジウムを企画する。テーマは海外マーケットや共同製作、流通、人材育成、地域振興、テクノロジーにまで及ぶ。27日には「アニメ・スピードピッチin Tokyo 2010」に参加する北米アニメーション業界の企画開発プロデューサーたちによる「ピッチングの極意:北米市場売り込みのための戦術指南」、また「東京国際アニメフェア10周年と日本アニメの海外展開」も予定する。
映画祭のアニメ上映企画では、10月30日のオールナイト上映「映画人、りんたろうの世界」が注目だ。りん監督と伴に仕事をしたこともある大友克洋監督を招き、さらに宇崎竜童さん、古谷徹さんもゲスト出演と豪華な一夜となる。
第23回東京国際映画祭 /http://www.tiff-jp.net/ja/