
10月3日より、NHK教育テレビ毎週日曜日朝7時からの放映を開始する。今回の放映は、2007年に放映された40話に、新作40話を加えた全80話として紹介する。日曜日朝7時の放映枠は、NHKが子どもと家族が楽しめる作品を取り上げるとして2010年春より始めたものだ。それにぴったりの作品として、『ひつじのショーン』が取り上げられる。
『ひつじのショーン』は、『ウォレスとグルミット 危機一髪』に登場した迷い羊のキャラクターがスピンオフしたもの。ひつじのリーダー格のショーンが、様々な珍騒動を巻き起こす。ちょっぴり笑えて心温まる物語だ。
9月7日、東京・三鷹の森ジブリ美術館の土星座で、この『ひつじのショーン』の新作お披露目、上映会が行われた。作品上映に加えて三鷹の森ジブリ美術館館長の中島清文さん、アニメーション作家合田経郎さんを招いたトークショー「コマ撮りアニメの魅力」も行われ、ストップモーション・アニメーションを語った。
『ひつじのショーン』は、「ウォレスとグルミット」シリーズと同様、クレイを用いたストップモーション・アニメーションである。『どーもくん』や『こまねこ』でやはり、ストップモーションの可能性に挑み続ける合田さんによれば、その撮影は丸一日がかりでも数秒しか出来ないだろうという。とてつもない手間がかかったものなのだ。
そうした大きな苦労をしてこうした表現に挑むことについて、合田さんは「2Dアニメーションでは、非現実的な表現も絵でなら表現できる。しかし、立体は動かせる範囲に制限がある。制限あるなかで表現を作っていく」という制作の魅力を紹介する。また、「(ストップモーションは)とても古い手法であるが故に古くならない。だから10年後も、100年後も古さを感じさせないものを作りたい」とも語った。

また、この秋には『ひつじのショーン』のBlu-ray Disc、DVDが、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー レーベルから発売されることも決まっている。10月20日に第1巻、11月17日に第2巻、それぞれ20話ずつを収録する。
三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーは国内外の優れたアニメーション映画を紹介することを目的としたレーベルで、これまでも『ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢』、『チェブラーシカ』、『アズールとアスマール』、『パンダコパンダ』などを発売している。テレビ放映と映像パッケージの双方で、『ひつじのショーン』がファンの手に届けられる。
アニメ『ひつじのショーン』
公式サイト /http://www9.nhk.or.jp/anime/shaun/
NHK教育テレビ
2010年10月3日(日) 放送開始予定 毎週日曜 午前7時~
[スタッフ]
原案: ニック・パーク
監督: リチャード・ゴルゾウスキー
製作総指揮: マイルス・バロウ/ピーター・ロード/ニック・パーク/ディビッド・スプロクストン
テーマ音楽「ひつじのショーン」
うたと演奏: 石井竜也とタトーシープス