仏アングレーム「ONE PIECE」展開催 林静一、幸村誠らゲストも
1月28日から31日まで、フランスで開催されるアングレーム国際コミックス(バンド・デシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinée)は、期間中行われる様々な企画、そしてゲストなどを発表している。1974年から始まり、ヨーロッパ最大、世界
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作品やアーティストのファン向けの企画と同時に、権利やライセンス見本市といったBtoB向けの企画と複合的な機能を持つ。さらに数々の展覧会、講演会、アワード、コンサート、ワークショップなどが目白押しとなる。グローバルな視点からイベントが構成されるのも、アングレームならでは特色だ。
また、近年のヨーロッパにおける日本のマンガへの関心の高まりもあり、日本のマンガも存在感を増している。既に発表された様々なアワードの選考対象とする公式セレクションには、間瀬元朗さん、本宮ひろ志さん、福谷たかしさん、真島ヒロさん、手塚治虫さん、石ノ森章太郎さんらの作品が選ばれている。
さらにそうしたマンガの存在感を強く印象づけるのは、2008年からスタートしたマンガ・ビルディング(Le Manga Building)である。マンガ・ビルディングは、日本のマンガに特化して、企業紹介、講演やショップ、展覧会などを会場である。
マンガ・ビルディングの目玉となるのが、テーマを設けて行われる展覧会である。一昨年は水木しげるさん、昨年はCLAMPにフォーカスした特別展となった。そして、今回はそのテーマを『ONE PIECE』に定める。
展覧会は3つのパートに分けられる。第1部では作品にちなんだ海賊自体の紹介となる。実在した海賊、本や映画に登場した海賊を取上げる。
2番目のパートでは、『ONE PIECE』の世界を探る。作品の複製原画やさらに作品世界を立体的に再現する。そして最後は、体験ゾーンとなる。ワークショップが行われるほか、『ONE PIECE』をテーマにしたゲームソフトなども楽しめる。
日本からのゲストでは、林静一さん、幸村誠さんの招待が発表されている。林静一さんは、マンガ家としては1970年の『赤色エレジー』の代表作で知られている。
しかし、同時にイラストレーター、アニメーション作家、映画監督として様々なビジュアル分野で活躍する。いずれの分野でも高く評価される才人である。そのゲスト招聘は、文化の文脈に深い関心を見せるアングレームらしい選択と言えるだろう。
幸村誠さんはSFマンガ『プラネテス』で、マンガファン、SFファンにもよく知られた存在だ。2002年に同作で星雲賞コミック部門を受賞している。また、2003年には谷口悟朗監督のもとアニメ化され、こちらも2005年に星雲賞メディア部門を受賞している。
現在、週刊少年マガジン(講談社)で連載中の『ヴィンンランド・サガ』が、最新作である。『ヴィンンランド・サガ』は、今年の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞に選ばれた話題となったばかりだ。期間中、幸村誠さんの作品紹介がマンガ・ビルディングにて行われる。
アングレーム国際コミックス(バンド・デシネ)フェスティバル
(Festival International de la Bande Dessinée)
英語 /http://www.bdangouleme.com/index.php?langue=en
フランス語 /http://www.bdangouleme.com/index.php?langue=fr
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