デジタルクリエーターズコンペティション2009 贈賞式開催
10月24日、東京国際交流館でデジタルクリエーターズコンペティション2009の贈賞式が行われた。
デジタルクリエーターズコンペティションでは国内外問わず一般に広く応募を受け付けており、優秀な若者を表彰しコンテンツ業界に送り出す役割を担っている。
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デジタルクリエーターズコンペティションでは国内外問わず一般に広く応募を受け付けており、優秀な若者を表彰しコンテンツ業界に送り出す役割を担っている。
例年、作品の審査にはプロダクションI.G代表取締役社長の石川光久氏や、ラムダフィルム代表取締役の村濱章司氏らが加わっている。各受賞作品は、贈賞式に先立って発表されている。
各賞の贈与が行われた後、審査委員長を務める東北新社専務取締役の中島信也氏が総評を述べた。まず金の翼賞と銀の翼賞に触れた。金の翼賞となった『向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった』(植草航)は、日本のデジタルコンテンツのオリジナリティのかたちが出ており、独特の間と動きの切り方が実に巧妙にバランスよく描かれているとした。そして、見る人に切ないような衝撃を与えることに成功しているともいう。
銀の翼賞の2作について、『Black Out』(リュ・ジンホ/ソン・ウン)は金賞に負けず劣らずレベルが高く、作っている現場のシズル感が伝わってくるユーモア溢れる作品。また、韓国からの作品はユーモラスなものが群を抜いているとした。パペットアニメーションの『奴との遭遇』(澤田裕太郎)は、言葉の言い回しやくだらなさを前面に押し出している点が評価された。
このほか中島氏は、映像を作っていくというエネルギーが大きく渦巻いているというのが分かることから、大スクリーンの映画から小さいインターネットの画面まで発表の機会もかなり広がっているなかで、自分も作って楽しむだけでない、沢山の人に見てもらえるような環境が若い人たちを支えているんだろうと語った。
最後に、植草氏が欠席によるビデオメッセージで「作品で沢山の人を幸せにする、自分がやっていることを自分以外の人に使う」との発言があったことを取り上げた。その言葉を踏まえて、第24回デジタルコンテンツグランプリで『サマーウォーズ』が経済産業大臣賞を受賞した細田守監督のように、ゆくゆくは成功したいんだという欲望を持つのはいいが、植草氏のような気持ちを持っていれば色んなところから声がかかってチャンスに恵まれてくると思うと励ました。
【真狩祐志】
デジタルコンテンツ協会 /http://www.dcaj.org/
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