吉祥寺アニメーション映画祭は、2005年から吉祥寺アニメワンダーランドの一環として開始された。一般から作品の募集をするようになって今年で4回目を迎え、編集家の竹熊健太郎氏、アニメ評論家の氷川竜介氏、アニメーション史研究家の津堅信之氏らといった専門家のほか、地元近辺に集まるアニメーション関連の企業が審査に加わっている。

一般部門では、ひだかしんさく氏の『恋するネズミ』がグランプリとコアミックス賞を獲得した。この作品は、第26回富士町古湯日韓海峡圏映画祭の日韓ムービーアワード2009で日韓海峡圏映像賞、第21回CGアニメコンテストで作品賞、AGIAGRAPH2009の動画作品公募部門で最優秀作品賞と着実に賞歴を重ねている。また、優秀賞と三鷹の森ジブリ美術館賞に金子修の『ヤマイグイ』となった。
一方、今回は良作が集まったということから初めて佳作も選ばれた。石上裕規氏の『印鑑検査工場』と大桃洋祐氏の『輝きの川』の2作品が佳作となった。大桃氏の『輝きの川』は、関西テレビが主催するBACA-JA 2009で特別賞ともなっている。
このほか中田彩郁氏の『コルネリス』に特別賞、長畑ゆか氏の『はなぐもり』にスタジオディーン賞、植草航氏の『向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった』にぴえろ賞が授与された。
ギャグアニメ部門では、岩井澤健治氏の『嘆きのアイスキャンディー』がグランプリを獲得した。岩井澤氏は、昨年一般部門で『福来町、トンネル路地の男』がグランプリとなっており、この受賞で2部門を制覇した。また、こちらの特別賞には長尾武奈氏の『プッシーキャット』が選ばれた。
【真狩祐志】
吉祥寺アニメーション映画祭 /http://www.kichifes.jp/animation/
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第5回吉祥寺アニメーション映画祭 受賞作品
[一般部門]
グランプリ/コアミックス賞
『恋するネズミ』 ひだかしんさく
優秀賞/三鷹の森ジブリ美術館賞
『ヤマイグイ』 金子修
佳作
『印鑑検査工場』 石上裕規
『輝きの川』 大桃洋祐
特別賞
『コルネリス』 中田彩郁
スタジオディーン賞
『はなぐもり』 長畑ゆか
ぴえろ賞
『向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった』 植草航
[ギャグアニメ部門]
グランプリ
『嘆きのアイスキャンディー』 岩井澤健治
特別賞
『プッシーキャット』 長尾武奈