作品はそうした人気だけでなく、アニメーション映画としても評価が高い。アニメーションで青春映画を描いたことや、先日逝去した金田伊功さんによる作画など映像としての見所も多い。日本を代表する劇場アニメと言っていいだろう。
『銀河鉄道999』が、そうした長い時代に耐えうる名作であることをあらためて感じさせるイベントが8月4日から東京・新宿バルト9で始まった。「銀河鉄道999映画祭」である。
「銀河鉄道999映画祭」は、今年9月9日に発売される「銀河鉄道999 劇場版 Blu‐Ray」の発売にも合わせている。BD発売するにあたりHDリマスター化した新しい映像を、劇場で披露する。
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さらに8月4日は1979年の映画の劇場公開初日、『銀河鉄道999』にとってまさに30周年となる。30周年を迎え、変わらぬ人気を持ち続ける『銀河鉄道999』を祝うものでもある。
上映初日のバルト9には、『銀河鉄道999』30周年を祝うべく、当時の映画関係者が集結する「銀河鉄道999 スペシャルナイト」が行われた。原作者の松本零士さん、りんたろう監督、企画・プロデューサーの高見義雄さん、音楽の青木望さんといった主要スタッフ、主題歌を担当したゴダイゴのタケカワユキヒデさんである。キャスト陣は鉄郎役の野沢雅子さん、メーテル役の池田昌子さん、車掌役の肝付兼太さん、クレア役の麻上洋子さんが登壇した。
驚くほどの豪華な面々だが、999の関係者がこれだけ集まるのは30年前にもなかったことだという。30年振りに実現した夢のイベントである。
30年ぶりのイベントとなったが、出演陣は過去を振り返るというよりも驚くほど未来志向だ。記者会見で挨拶をした松本零士さんは、「今でも999で旅をしている。長い旅はようやく半分、999の物語はまだ続きます」と、今後も999の創作活動を積極的に進めていく意欲をみせた。
りん監督は「いま日本のアニメは世界中に行っています。そうした中で長編アニメの基礎を作ったのは『銀河鉄道999』です」と日本のアニメにおける作品の意義を紹介した。
高見さんは30年前の8月4日、劇場前で子供たちが劇場に駆けて来た時の感激を昨日のことのように語った。青木さんも、「30年前に初めて観た時に、上映が終わってみんなが拍手していたのが未だに忘れられない」と、それぞれにとって意義の深い作品であった様子を紹介した。
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この無限鑑賞パスのプレゼンターとしてタレントの杏さんが特別ゲストに登場。杏さんは何とメーテルの黒い衣装で現れ、劇場の観客を驚かせた。
プレゼントの贈呈後に、杏さんと協力してパスに名前を書く松本零士さんの姿は、まるで鉄郎とメーテルそのもの。リアルに999の場面が再現されたかの様子に、会場も沸いた。
「銀河鉄道999映画祭」は、この後8月14日までレイトショー公開される。また、BDは9月9日発売、『銀河鉄道999』、『さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-』、『銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー』が各税込5250円、特別仕様のBOX商品は税込21000円である。
銀河鉄道999 Blu-ray Disc 公式サイト /http://www.toei-video.co.jp/BD/999.html
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