アングレーム日本マンガ受賞なし 最優秀賞はオーストラリア作品
フランスのアングレーム市で開催された第35回アングレーム国際バンドデシネフェスティバル2008 は、1月28日に今年の主要各賞を発表した。しかし、公式作品として多数ノミネートされていた日本の各作品はいずれも受賞に至らなかった。
昨年、日本の水木しげるさんが
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昨年、日本の水木しげるさんが受賞をして大きな話題となったベスト・コミック賞は、オーストラリア生まれの作家Shaun Tanさんの『La ou vont nos peres』が選ばれた。また、グランプリには作品でなく、フランス人とイラク人のコンビでバンドデシネを制作するPhilippe Dupuy氏とCharles Berberian氏が選ばれた。
昨年に続き2年連続で最優秀作品のベスト・コミック賞を海外作家が受賞することになるが、これはアングレームの性格が大きく変わりつつあることも示していそうだ。
これまでアングレームは、フランスのバンドデシネを中心とした南ヨーロッパのバンドデシネ文化圏のイベントであった。しかし、アングレームはマンガやコミックスなど、世界のあらゆるマンガ・コミックス文化を包括することを目指し始めているようだ。
今年は日本マンガをMANGA BUILDINGと名づけた大きな会場で紹介したほか、会期中に中国政府が中国パビリオンを設け大規模な自国のマンガキャンペーンを展開し注目を浴びた。さらに韓国マンガの売り出しも、例年通り積極に行われたという。フランス側だけでなく、各国のマンガ・コミックス関係者も自国の作品売り出しの場所としてアングレームに注目し始めている。
日本は世界のマンガ文化をリードする国とされているが、実際には日本のマンガのみが注目されるケースが多い。アメリカン・コミックスやバンドデシネの注目は、他国に較べると低い。
自国文化だけでなく、日本、アメリカ、さらには中国や韓国のマンガ・コミックス文化を飲み込むフランスは、日本よりも世界的なマンガ・コミックス文化の中心に近い位置にあるのでないだろうか。
第35回アングレーム国際バンドデシネフェスティバル2008
/http://www.bdangouleme.com/
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