『おやすみ、クマちゃん』は人形アニメーションで、主人公のクマちゃんの日常をかわらしい人形で描き出す作品である。ヨーロッパでは広く人気があり、特に母国ポーランドでは、今年、原作誕生50周年記念してウッジ市にクマちゃんの銅像が建立されたほどよく知られている。
今回の上映では、12年にわたって制作されてきた作品のなかから10話がピックアップし、『おやすみ、クマちゃん』の魅力に迫る。

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作品は東京都写真美術館で9月14日までのロードショーとされた後、9月22日からは東京六本木のシネマート六本木で公開を開始する。今回の公開場所を移しての上映は、東京都写真美術館での高い人気を受けてのものである。
また写真美術館では日本語吹替版での上映となっていたが、六本木シネマートでの上映はオリジナルのポーランド語の音声による字幕版となる。よりオリジナルに近い味わいを知りたい人に最適となる。写真美術館で観たファンにとっても、もう一度観てみる価値もあるだろう。
人形アニメーションというと、同じ東ヨーロッパでもチェコなどがよく知られている。しかし作品の制作スタジオのセ・マ・フォルSE-MA-FOR FILM PRODUCTIONは、1947年の設立された世界でも有数の人形アニメーションのスタジオである。
アカデミー短編アニメーション受賞作品『タンゴ』(ズビグニエフ・リプチンスキ監督)をはじめ、およそ1400作品を制作してきた。代表作には『ムーミン パペット・アニメーション』 シリーズやアニメファンの間で伝説的人気を誇る『Colargol』などがある。
ポーランドは、隠れた人形アニメーション大国なのである。今回はセ・マ・フォルとポーランドの人形アニメーションの魅力を知る数少ない機会となっている。
おやすみ、クマちゃん公式サイト /http://oyasumi-kumachan.com/
セ・マ・フォル SE-MA-FOR FILM PRODUCTION /http://www.se-ma-for.com/
シネマート六本木 /http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/
東京都写真美術館 /http://www.syabi.com/