SIGGRAPH 基調講演にグラフィックノベル作家を決定(5/16)
世界で最も有名なコンピューターグラフィックスのイベントであるSIGGRAPHは、2007年大会の「次代の講演者:the next Featured Speaker」の講演者にグラフィックノベル作家のスコット・マックロード氏を決定した。
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マックロード氏は、アメリカを代表するコミック・グラフィックノベル(コミック単行本)作家で、『Understanding Comics(コミックスを理解する)』や『Making Comics(コミックスを描く)』といったコミックス論の著作も多い。
講演の内容は、アメリカのコミックス界の急激な変化や近年のグラフィックノベル分野の急激な成長、国際的な影響、コミックス界に押し寄せる最新テクノロジーとなっている。
日本のマンガの影響が強いグラフィックノベルや、国際的な問題も扱うことからマンガについても大きく言及される可能性が高い。
8月5日から8月9日まで開催されるSIGGRAPH2007は、米国コンピューター学会が開催するコンピューターグラフィックスの学会である。
しかし通常の学会と違い、論文発表のほか企業による最新技術の公開、クリエイターによる映像コンクールなど多彩なイベントが行なわれる。世界中からCG関係の学者、企業人、アーティストが集まる。
「次代の講演者:the next Featured Speaker」は、昨年までのSIGGRAPHの基調講演(Key Note)に替わるものである。これまでの基調講演では、ディズニーランドのクリエティブを統括するディズニー・イマジニアの副社長ジョン・ロード氏や映画監督のジョージ・ルーカス氏なども招かれている。
SIGGRAPHはもともとアカデミックな場からスタートしたので、こうした人選は少し奇異に映る。しかし、SIGGRAPHはテクノロジーを支えるもうひとつの柱としてイマジネーションに対する関心が高い。こうした講演者たちの選択は、SIGGRAPHの雰囲気を反映しているといえるだろう。
また、今回の決定は同じサンディエゴで、SIGGRAPHに1週間先立つ7月26日から29日まで、全米最大のコミックコンベンションであるコミコン・インターナショナル(サンディエゴ・コミコン)が開催されることも意識したものとも思われる。
さらにアメリカのポップカルチャーの世界で急激に存在感を増しているグラフィックノベル分野が、CG映像の世界にも及んでいると考えられる。
重要なのは紙を媒体にするコミックやグラフィックノベルもまた、映像作品と同様に現在のコンピューターテクノロジーと深く関わっていることだ。
そして、イマジネーションを基盤にしている点では、グラフィックノベルもコンピューターグラフィックスと相通じることが多い。
SIGGRAPH2007 /http://www.siggraph.org/s2007/
コミコン・インターナショナル /http://www.comic-con.org/
《animeanime》