アメリカに上陸する電車男(3/4)
アメリカの有力コミック出版のひとつデルレイは、4月24日に英語版の小説『電車男』を発売する。小説版『電車男』は2004年に新潮社から中野独人の名義で発売されたものである。小説版はハードカバーで400ページ以上、定価は13.95ドルになる。
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米国では、既に3種類のマンガ単行本が発売されているほか、山田孝之主演の劇場版の展開も行なわれている。しかし、これまで『電車男』ブームの原点である2ちゃんねるのスレッドを編集したこの書籍は全く紹介されてこなかった。
一方で『電車男』は、日本のオタクカルチャーの象徴として米国のマニアの間では知名度は高い。これまで雑誌などメディアでは度々紹介されている。
しかし、劇場版もコンベンションで高い人気を得たとされるが、テレビや大規模な劇場公開も行われていない。『電車男』にふれたことがあるマニアの数は決して多いわけでない。
さらに『電車男』のコンテンツの中心である2ちゃんねるの書き込みは、これまで公式に紹介されていない。それだけに米国ファンのイメージのなかにある『電車男』と、実際の読んでみた反応が気になる。また、2ちゃんねる独特の言葉づかいやアスキーアートがどういった風に訳されるのかも注目だろう。
今回小説版を出版するデルレイは、御茶まちこによる講談社版『電車男』のマンガを既に発売している。一方で、現在、劇場映画『電車男』を展開するVIZピクチャアズは、グループ会社のVIZメディアが「週刊ヤングサンデー」で掲載されていた原秀則による小学館版の『電車男』を米国で発売している。
デルレイは日本の講談社と幅広い提携を行なっている会社で、VIZメディアは小学館と集英社の共同出資会社である。図らずもふたつのマンガと映画、小説を挟んで講談社を中心とする音羽グループと小学館・集英社の一ツ橋グループが国外で対峙するかたちとなっている。さらに、別のマンガ出版社CMXも秋田書店による渡辺航版『電車男』を発売している。
しかし、こうした状況は競争というよりも、むしろ相乗効果で注目度を増している。日本ではブームが起きて既に2年以上たっているが、米国の『電車』ブームは2007年かもしれない。
/デルレイ
/VIZピクチャアズ
/劇場版電車男公式サイト(英語)
《animeanime》