政府文化振興策 文化発信と国際交流でアニメやマンガも(2/11)
政府は2月9日に、今後5年間の日本の文化振興政策を決める文化芸術の振興に関する第2次基本方針を決定した。
基本方針のなかでは文化芸術振興の基本的な方向を明示し、そのうえで基本政策や各分野での具体的な施策を挙げている。
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基本方針のなかでは文化芸術振興の基本的な方向を明示し、そのうえで基本政策や各分野での具体的な施策を挙げている。
このなかで国の文化政策として6つの重点課題が挙げられているが、そのうちの「日本文化の発信及び国際文化交流の推進」では、アニメやマンガの役割にもふれている。
閣議決定された答申によれば、日本の伝統的な文化だけでなく現代の文化芸術創造活動を積極的に海外に発信する必要があるとしている。そのうえで「ジャパン・クール」と呼ばれるアニメ、マンガ、音楽分野の文化発信が重要とする。
また、これを実現するためにメディア芸術のための新しい国際的な拠点作りの検討も必要と述べている。
これを踏まえた政策実現のための具体的な施行策では、メディア芸術の活性化として次の3点を行なうとしている。
1) 文化庁メディア芸術祭の一層の充実とメディア芸術分野での大学・美術館との連携、海外への積極的な発信。
2) 次世代の人材育成。大学と連携し若手クリエーターの専門的研修や国際共同制作の推進。
3) 製作環境の整備と国内外への発信、人材育成に対する支援、東京国立近代美術館フィルムセンターにおける映画・映像作品の収集・保管の推進。
これまで日本の文化行政は、伝統文化の保護・発展が中心となることが多かった。このためアニメやマンガ、ポップミュージックなどは、社会現象や経済活動と見られることはあっても文化振興の対象と考えられることはあまりなかった。
しかし、今回の基本方針では、伝統芸能の継承・発展に先立ってメディア芸術が言及されている。昨今は、海外でも日本文化と言えば伝統文化より先に、アニメやマンガなどのポップカルチャーが挙げられることが珍しくない。日本の文化に占めるポップカルチャーの影響力は益々強くなっている。
今回の文化振興の基本方針も、そうした現状に則したものだと言えるだろう。
/内閣府
/文部科学省 /文化審議会
《animeanime》