ケロロ軍曹北米進出 大型プロジェクトに(11/21)
米国の大手アニメ流通会社のADヴィジョン(ADV)が、日本の人気アニメ『ケロロ軍曹』のライツ獲得を発表し現地で注目浴びている。
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今回、同社は『ケロロ軍曹』の英語圏での放映権、ビデオグラム(DVD)化権、玩具、商品、ゲームのマスターライセンスを獲得している。印刷媒体とアパレル、食品はこのなかには含まれないが、今後ADVはDVDをはじめ、関連商品の展開を積極的に進めていく方針である。
ADVは『ケロロ軍曹』が、おたく層だけでない幅広い層に受け入れられる作品だと説明している。また、『ハローキティ』以来の大きな商品展開ビジネスを狙えるとしている。
日本では『ケロロ軍曹』は、1999年に角川書店の少年エースにマンガの連載を始めた。2004年にはテレビアニメ化されたが、アニメ番組が半年以上、1年以上続くことが珍しいなか3年目を迎え、なおロングランで放映中である。
当初の予想以上のヒット作品と考えられており、大人にも子供にも人気があることからキャラクター商品の展開が活発である。
『ケロロ軍曹』は日本の大ヒット作であることに加えて、米国のテレビ放映向きのロングランシリーズであること、幅広い商品展開が期待できることなどから、ライセンス発表前からその動向が注目されていた。
サブカルチャー分野の業界サイトICV2は、今回の『ケロロ軍曹』のライツ獲得を受けてADVのジョン・レッドフォード社長にインタビューを行っている。それによると、ADVは132話のテレビシリーズと今後のシリーズの購入権利も獲得しているようだ。
映画版の権利獲得については言及を避けているが、テレビ放映については幾つかの魅力的な申し出が既にあり、現在はそれを評価している段階としている。
今回注目すべきは、ADVが『ハローキティ』などを引き合いにだし、『ケロロ軍曹』が性別を超えて幅広い年齢層に受け入れられるメインストリームの作品としていることである。これはこれまでマニア向けのアニメを得意とし、商品展開のビジネスをあまり手掛けていなかったADVの大きな転身となる。
4キッズの『遊戯王』、Vizメディアの『NARUTO』、ファニメーションの『ドラゴンボール』のようなライセンスビジネスを同社も目指す構えである。
ADVは先日も来年の大型作品として『シュヴァリエ』のライセンス獲得を発表したばかりである。つまり、『シュヴァリエ』で従来から得意とするマニア層をカバーする一方で、大衆向けのアニメの展開に乗り出すのというわけである。
ADVの事業はここ2、3年はDVD販売を中心に苦戦を強いられたと見られるが、2007年は一気に大攻勢に出る構えのようだ。
/ADヴィジョン
/ケロロ軍曹公式サイト(テレビ東京・あにてれ)
/ケロロ・アイランド(角川書店)
/ケロロ軍曹公式サイト(サンライズ)
《animeanime》