米アニメーション雑誌で日本アニメ特集(3/30)
米国の有力アニメーション雑誌アニメーションマガジンの4月号が、日本アニメを集中的に取り上げている。アニメーションのビジネスと技術、アートの雑誌とするアニメーションマガジンは、アメリカのアニメーション業界では大きな影響力を持つ雑誌である。
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それだけに記事の中心は、ハリウッドの大手、中小のアニメーションスタジオを中心としたいわゆるカートゥーンアニメーションである。近年は、日本アニメも少なからず取り上げられているが、今回の4月号のように大々的に取り上げられるのは例がない。
特集は、日本特集ではなくアジア特集なのだが、韓国がある程度とシンガポールに若干触れているほかはほとんど日本特集といって差し支えない。また、こうした特集以外にも、『SAMURAI7』のケーブルテレビでの放映開始やテクノロジー欄のワコムのタブレット、デ゛ジタル欄の『マクロス』に至るまで、誌面のかなりの部分が日本アニメで埋め尽くされている。
こうした日本アニメの影響力を反映してか、特集では日本アニメの米国アニメーションに与える影響、日本アニメが米国文化から受けた影響が大きく取り上げられている。
特集の記事のひとつは「西洋と東洋の出会い:アメリカの考えと新しいアニメの波」である。この特集では、西洋の原作を日本アニメに取り入れた『巌窟王』や『白鯨』を取り上げている。また、アメリカ企業と日本企業の合作アニメとして『IGPX』に触れている。
また別の特集では「文化のギブ&テイク」として、『ビューティフルジョー』、『ハイハイ パフイー アミユミ』、『Avatar』、『サムライチャンプルー』を並べて、どれが日本アニメで、米国アニメーションかを問いかける面白い試みをしている。
つまり、互いが相手の文化を自国文化に取り入れることで、今や両者の境界は曖昧で区別がつかなくなっているというわけである。
実際に、日本アニメがアメリカで見慣れる一方で、日本アニメ風の米国産アニメーションが増えるにつれて、日本アニメが特殊なものという感じは薄れている。アニメーションという大きな枠のひとつの表現手段と定着しているといえるだろう。
それが、今回の特集でも取り上げられた『カッパマイキー』のような、米国人が自分たちでもアニメが作れるという確信に導いている。
こうしてみると日本アニメのアメリカでの定着は、ライバルを増やしているという意味では、必ずしも日本にとって喜ぶべきことではなさそうだ。
/ANIMATION MAGAZINE
《animeanime》