80年代の超大作「リトル・ニモ」のDVD発売(12/21)
80年代に日米合作で製作された大作アニメ『リトル・ニモ』のDVDが、12月23日にバンダイビジュアルより発売される。『リトル・ニモ』は1989年に日米合作で作られた大作アニメーションで、原作に米国を代表するウィンザー・マッケイのマンガ『夢の国のリトル・ニモ』を
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物語は少年ニモの冒険を描いたファンタジー巨編であるが、当時の製作者はこの映画で日本アニメの海外本格進出を目指していた。映画は結果的に不幸な運命を辿り、思ったような結果はだせなかった。けれども、企画段階から関わった豪華な制作陣により、いまでも多くの人の記憶に残る作品である。
この当初の企画には、日本からは宮崎駿、出崎統、高畑勲、大塚康生などが参加したほか、アメリカのSF作家レイ・ブラッドベリィ、フランスのマンガ家メビウスなども加わった。制作にかかった期間は6年に及び、そして製作費の53億円はいまだ日本のアニメーション史上の最高記録である。
今回のDVDの注目は、本編のほかに映像特典としてつく1984年に制作された故近藤喜文と友永和秀によるパイロットフィルムである。その卓越した映像表現は、本編を上回るとされており、日本のセルアニメーションの最高峰と言ってもいいだろう。
それ以外にも、出崎統による1987年のパイロットフィルムやメビウスによるデザインイラスト、設定資料、メイキングビデオ、劇場予告など盛りだくさんとなっている。家族で観ることの出来る映画のDVDであると同時に、史料価値の高いDVDといえる。
『リトル・ニモ』を観ながらでクリスマスを楽しむ一方で、『リトル・ニモ』が果たせなかった日本アニメ海外進出の夢が、まがりなりにも実現している現状を振返ってみるのもいいかもしれない。
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