『河童のクゥと夏休み』や『クレヨンしんちゃん』シリーズなど、オトナが泣けるアニメーション作家として評価の高い原 恵一監督が、自身が敬愛してやまない杉浦日向子の「百日紅」を初の長篇映画化。若くしてこの世を去った彼女が20代後半に描いた本作は、発表から30年あまり経った今もなお、傑作として多くの人に愛されている。 主人公の浮世絵師を演じるのは杉浦作品大ファンの女優、杏。父であり師匠でもある葛飾北斎を松重 豊、ほか濱田 岳、高良健吾、美保 純、清水詩音、筒井道隆、麻生久美子そして立川談春、と日本を代表する演技派・個性派の豪華キャストが結集。さらに入野自由、矢島晶子、藤原啓治の実力派声優の三人が脇を固める。活気あふれる江戸の街や人々、そして浮世絵の世界を現代に甦らせるために監督が初タッグを組んだのは、国際的に評価の高いProduction I.G。さらに、本作の主題歌が椎名林檎が歌う「最果てが見たい」に決定した。 この超豪華な面々に海外からも高い注目が集まっており、早くもフランスやイギリスでの配給が決定。2015年、日本でも世界でも、<百日紅>がもりもりと咲き乱れる!
5月9日に、長編アニメ映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』が全国公開となる。2005年に世を去った杉浦日向子のマンガを原作に、日本を代表するアニメーション監督である原 恵一監督が映像化した話題作だ。 原監督は『カラフル』はアヌシー国際アニメーション映画祭にて長編部門で審査員特別賞と観客賞を同時受賞するなど、海外でも高い評価を得ている。 その原恵一監督が手がける5年ぶりの長編アニメ映画は、どのような想いで作られたのだろうか?本作に関わるきっかけや制作についてお話を伺った。
モデルのキャリアをベースに女優としても映画やドラマで活躍する才色兼備な人、杏さん。「取材で“次は何に挑戦したいですか?”って聞かれると、アニメーションの声の仕事と答えていたんです」という彼女の願いは『百日紅~Miss HOKUSAI~』によって叶った。
演じたのは主人公のお栄、23歳。職業は浮世絵師。父はかの有名な葛飾北斎。もともと原作ファンだった杏さんが映画の魅力、江戸に生きた女性・お栄の魅力、日本の美術の魅力を語る。
Story
浮世絵師・お栄は、父であり師匠でもある葛飾北斎とともに絵を描いて暮らしている。雑然とした家に集う善次郎や国直と騒いだり、犬と寝転んだり、離れて暮らす妹・お猶と出かけたりしながら絵師としての人生を謳歌している。今日も江戸は、両国橋や吉原、火事、妖怪騒ぎ、など喜怒哀楽に満ちあふれている。恋に不器用なお栄は、絵に色気がないと言われ落ちこむが、絵を描くことはあきらめない。そして、百日紅が咲く季節が再びやってくる、嵐の予感とともに……。
江戸の四季を通して自由闊達に生きる人々を描く、浮世エンターテインメント! 時を超えて現代へ紡がれる人生讃歌の傑作が誕生しました。
『百日紅~Miss HOKUSAI~』
お栄/CV. 杏
鉄蔵(葛飾北斎)/CV. 松重 豊
池田善次郎(渓斎英泉)/CV. 濱田 岳
歌川国直/CV. 高良健吾
こと/CV. 美保 純
お猶/CV. 清水詩音
岩窪初五郎(魚屋北渓)/CV. 筒井道隆
花魁 小夜衣/CV. 麻生久美子
萬字堂/CV. 立川談春
吉弥/CV. 入野自由
茶屋の子供/CV. 矢島晶子
遣いの武士/CV. 藤原啓治
原作:杉浦日向子「百日紅」
監督:原 恵一
脚本:丸尾みほ
キャラクターデザイン:板津匡覧
美術監督:大野広司
色彩設計:橋本 賢