少年歌劇シミュレーションゲーム『ジャックジャンヌ』の発売5周年を記念した展示イベント「ジャックジャンヌ展」が、有楽町マルイで開催中だ。作品の歩みを振り返る展示はもちろん、舞台衣装や貴重な制作資料、そして今後への期待を高める仕掛けまで用意されており、多くのファンを魅了している。

『ジャックジャンヌ』は、『東京喰種トーキョーグール』で知られる石田スイが原作・キャラクターデザイン・世界観設計を担当し、シナリオを十和田シンが手掛ける少年歌劇シミュレーションゲーム。歌劇学校「ユニヴェール歌劇学校」を舞台に、主人公・立花希佐が仲間たちと演劇に青春を懸ける姿を描く。
美麗なイラストと繊細な心情描写、演劇作品そのものを楽しんでいるかのような濃密な公演パートによって多くのファンを獲得。2021年の発売から現在まで、ゲームの枠を越えて愛され続けているタイトルだ。
作品とともに歩んだ5年間を振り返る
会場へ足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが『ジャックジャンヌ』の歴史を振り返る年表展示。

プロジェクト発表から今日に至るまでの歩みが丁寧に整理されており、これまで公開されてきたビジュアルや展開の数々を一望できる。ゲームの発売から5周年という節目でありながら、その背景にはさらに長い制作の積み重ねがあることも感じられる空間だ。
また、会場内には石田スイと十和田シン両氏からの寄稿コメントと、展示会のための描きおろしイラスト色紙も展示。作品を愛してきたファンにとっては、クリエイターたちの想いに触れられる貴重な機会となっている。

そして本展の見どころのひとつが、石田スイによる各種制作資料だ。キャラクターが生み出される過程や構想段階のラフなど、普段はなかなか目にすることのできない資料群が並ぶ。2021年開催の「石田スイ展」で公開された資料の一部も再展示されており、作品制作の裏側を垣間見ることができる。
改めて感じるのは、石田スイ作品ならではのタッチの魅力だろう。シャープな線で描かれながらもどこか儚く、登場人物たちの感情や空気感まで伝わってくる。『ジャックジャンヌ』という作品が持つ繊細さや青春のきらめきは、こうしたビジュアル表現によって支えられていることを実感させられる。
あの舞台が目の前によみがえる公演衣装展示や“シークレットエリア”も
展示エリアの中でも特に足を止めて見入ってしまうのが、公演衣装の展示だ。

新人公演「不眠王」、夏公演「Weekend Lesson」、秋公演「メアリー・ジェーン」、冬公演「OH rama HAVENNA!」、最終公演「央國のシシア」と、物語を彩った公演衣装が勢ぞろい。ゲームの画面越しに見ていた衣装を立体物として眺めることで、作品世界への没入感はさらに高まる。

細やかな装飾や生地の質感からは、舞台芸術へのこだわりも伝わってきた。『ジャックジャンヌ』が単なるゲーム作品ではなく、「演劇」という表現そのものへの愛情に満ちたプロジェクトであることを改めて感じさせる展示となっている。

また、会場にはコミカライズや読切シリーズ「FOLIAGE」に関する展示エリアも用意されている。実際の原稿やイラスト展示を通して、キャラクターたちの表情や舞台の一瞬一瞬をじっくり堪能できる構成となっており、ゲームとはまた異なる魅力を発見できる。線の一本一本から伝わる繊細な感情表現は必見で、作品世界へ深く入り込んできたファンほど、その価値を実感できるはずだ。
中でも注目したいのが、読切シリーズ「FOLIAGE」の最新作「ROOTS」の展示。『ジャックジャンヌ』本編以前のクォーツを描いた作品であり、本編へと続く彼らの姿に触れることで、作品世界への理解はより一層深まるだろう。『ジャックジャンヌ』の創作の軌跡が詰め込まれた空間となっており、その魅力はぜひ会場で直接確かめてほしい。写真としてではなく、記憶として持ち帰りたい展示の数々が来場者を待っている。
そして先に進むと最後に待っているのが「Secretエリア」と呼ばれる特別ゾーン。残念ながら撮影は不可となっており詳細を紹介することはできないが、展示の最後に待ち受けるその内容は、今後の『ジャックジャンヌ』を期待するファンにとって見逃せないものだった。
特に印象的だったのは、続編プロジェクトとのつながりを感じさせる展示の存在だ。断定的なことは避けたいが、新たな物語やキャラクターの登場を予感させる仕掛けが用意されており、「この先のユニヴェール」を想像せずにはいられない。現在制作が進行中とされる『ジャックジャンヌ』続編プロジェクトへの期待を大いに高めてくれるエリアだった。
ファン必見の展示とグッズが勢ぞろい
「ジャックジャンヌ展」は、5年間を振り返るためだけの展示ではない。作品を支えてきたクリエイターたちの情熱や、石田スイならではの世界観、そしてキャラクターたちが積み重ねてきた青春の軌跡を再確認すると同時に、その先に待つ未来への期待も感じさせてくれる内容となっていた。クォーツの物語に心を動かされた人はもちろん、続編の動向が気になっているファンにとっても必見のイベントと言えるだろう。

さらに物販エリアも充実。ぬいぐるみやアクリルスタンド、缶バッジをはじめ、5周年を記念したグッズが多数ラインナップされている。お手持ちのグッズで写真が撮れるフォトブースも設置されていた。



「ジャックジャンヌ展」は、有楽町マルイの8Fイベントスペースで2026年10月25日まで開催中。会期は10月19日から後期に切り替わり、「歴代アニバーサリービジュアルカード(全5種)」が入場特典として配布されている。11月13日から博多マルイ7Fイベントスペースでも開催される予定だ。
『ジャックジャンヌ』を愛してきたファンはもちろん、石田スイ作品の持つ繊細で儚い世界観に惹かれる人にもぜひ足を運んでみてほしい。
【開催概要】
■東京会場 有楽町マルイ
期間:2026/10/9(金)~10/25(日)
営業時間:11:00~19:00 ※最終入場18:30
■福岡会場 博多マルイ
期間:2026/11/13(金)~11/29(日)
営業時間:10:00~19:00 ※最終入場18:30
(C)石田スイ・十和田シン/集英社 (C)Sui Ishida/BROCCOLI



