【平成女子×少女マンガ】“両親のパートナー交換”から始まる恋愛って何!? 「ママレード・ボーイ」を令和目線でツッコんでみた | アニメ!アニメ!

【平成女子×少女マンガ】“両親のパートナー交換”から始まる恋愛って何!? 「ママレード・ボーイ」を令和目線でツッコんでみた

90年代少女マンガ『ママレード・ボーイ』の恋愛を、令和の目線で振り返ってみよう。ツッコミどころは多い。でも、それ以上にキュンとする。そんな本作の魅力をあらためて探っていきたい。

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「ママレード・ボーイ」文庫本書影
「ママレード・ボーイ」文庫本書影 全 13 枚 拡大写真

「こんな恋愛、現実にある!?」

そうツッコミを入れながらも、ページをめくる手が止まらない。そんな作品の代表格といえば、吉住渉先生による『ママレード・ボーイ』ではないだろうか。

平成女子×少女マンガ

■ママレード・ボーイとは

編集部私物

1992年から少女マンガ誌「りぼん」で連載され、1994年にはTVアニメ化。さらに桜井日奈子&吉沢亮による実写映画化も果たした人気作だ(台湾ではドラマ化も!)。主人公・小石川光希と、突然同居することになった松浦遊の恋模様を描く本作は、90年代少女マンガらしい“胸キュン”がぎっしり詰まっている。

……のだが、令和の今あらためて振り返ってみると、とにかく設定がすごい

というわけで今回は、『ママレード・ボーイ』の恋愛を令和の目線で振り返ってみよう。ツッコミどころは多い。でも、それ以上にキュンとする。そんな本作の魅力をあらためて探っていきたい。

■ツッコミどころ満載なのに、なぜかキュンとする―それが『ママレード・ボーイ』


まず、物語の始まりからして強烈だ。
ある日、光希の両親が「実は離婚する」と告げる。ここまではまだわかる。しかし、その理由が「ハワイ旅行で知り合った夫婦と意気投合したから、お互いにパートナーを交換して再婚する」というもの。

いや、待って。そんなことある?

『ママレード・ボーイ』(C)吉住渉/集英社・東映アニメーション

しかも、その交換した夫婦と一緒に暮らすことになり、光希は相手夫婦の息子・遊と同居することに。つまり、突然できた“新しい家族”の中に、同年代のイケメン男子がいるのである。
少女マンガとしては最高◎。だが、現実なら情報量が多すぎるだろ!!?

そんな状況で出会った遊だが、成績優秀、スポーツ万能、ルックスも抜群。しかも、どこかつかみどころがなく、光希をからかったり、突然ドキッとすることを言ったりする。

はい、これは好きになる~。好き確定!

ただし、光希も負けてはいない。普通にかわいくて、元気で明るくて見ていて楽しい。遊に振り回されながらも、言いたいことはズバズバ言う。ケンカをしながら距離を縮めていく2人の関係は、まさに少女マンガの王道だ。

そして何より面白いのが、「家族として一緒に暮らしている」という距離の近さ。朝起きればいる。学校でも会う。家に帰ってもいる。
普通なら「気まずすぎる!」となりそうな環境なのに、少女マンガではむしろ恋が加速する……! しかも、遊は同居人というだけでなく、光希の恋愛事情にちょこちょこ入り込んでくる。
近い。とにかく距離が近いのだ。「こんな男子と同居していたら、そりゃ意識するでしょうよ!」と、読者側からもツッコミを入れたくなる。むしろ読者も疑似的に同居してるし、もうとっくに目はハートマークになっている。

■「この2人くっつくだろ」と思うでしょ? でも、ほかにもイケメン用意してます

さらに本作には、銀太や蛍といった魅力的なキャラクターたちも登場。光希と遊の関係を揺さぶる存在として、恋愛模様はどんどん複雑になっていく。銀太は、光希が中学時代に好きだったテニス部のエース。両想いだったにもかかわらずすれ違ってしまうが、銀太と全然お似合いすぎて、すれ違いが起こるのが本当に謎である。

また、光希のバイト先で出会う蛍も少し儚さが漂う見た目のイケメン。こちらも結果、光希に振られているわけですが、なんで?????
アニメ版にいたってはCV.石田彰ですけど? 断る理由あった?

そんなこんなで90年代少女マンガの底力が炸裂する。
「好きなのに素直になれない」
「昔好きだった人が忘れられない」
「勘違いからすれ違う」
「別の人から想いを寄せられる」

……と、恋愛の“あるある”が次々と押し寄せてくるのだ。

しかも、現代の恋愛作品と比べると、感情表現がとにかくストレート。携帯電話もSNSもない時代だからこそ、直接会う、電話する、待ち伏せする、手紙を書く、といった行動ひとつひとつが大事件になる。「既読がつかない……」ではなく、「電話がつながらない……!」なのである。でも今となっては、なんともアナログで愛おしい。

そして『ママレード・ボーイ』の最大の魅力は、これだけツッコミどころ満載の設定なのに、恋愛そのものは驚くほど真っすぐなところだ。

光希と遊は、ケンカして、嫉妬して、すれ違って、それでも相手を好きになる。現実なら「いや、その前に両親4人で一度ちゃんと話し合って!」と言いたくなる展開でも、2人の恋愛を見ていると、いつの間にか「頑張れ!」と応援してしまう。これぞ少女マンガマジックである。

令和の今見ると、「そんなことある!?」と笑ってしまう。けれど、同時に「こんな恋愛、いいな」と思わせてくれる。ツッコミどころがあるからこそ、面白い。ありえない設定だからこそ、夢中になれる。

そして何より、好きな人を好きだと思う気持ちだけは、時代が変わっても変わらない。『ママレード・ボーイ』は、そんな“少女マンガの恋愛”をいつ読んでも思いきり楽しませてくれる作品なのだ。

さて、最後にひとつだけ。もし現実で「両親が離婚して、別の夫婦と再婚して、その家族と一緒に暮らすことになりました」と言われたら――。

まず恋愛より先に、家族会議をお願いします!

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《米田果織》

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