近年、イヤホンやヘッドホンの長時間使用による聴力への影響が注目される中、音楽イベントにおける聴覚保護への関心も高まりつつある。特に夏の音楽フェスシーズンは、大音量環境に長時間晒される機会が増えることから、耳への配慮が重要視されている。
このたび、こういった聴力への関心の高まりを背景に、音の出口から入口まで製品開発を担うオーディオテクニカが音楽フェスやライブの楽しみ方について調査を実施した。同社はこれに加え、耳鼻科医やライブハウスのエンジニアなどの専門家にもイヤープラグの見解をヒアリングした。
このたびの調査は、直近1年以内に音楽フェスやライブに行ったことがある、20代から40代までの男女を対象に行われたもの。これによると、ライブの良い点としては「迫力のある音で音楽を楽しめる」、「生演奏を楽しめる」、「音楽を全身で感じられる(音や振動の体感)」などが上位に上がった。

一方で、ライブでの音にまつわる体験では「音の大きさが気になって不安を感じたことがある」に57%、「ライブ終了後に聞こえにくさや耳鳴りなどの耳の異変を感じたことがある」に68%がそれぞれ回答した。本来は音楽を思いきり楽しむべきライブ体験において、音量がストレスや不安要因となっていることもあることがうかがえる。
ライブ会場では会場の構造や客席の位置、使用する機材や音楽のジャンルなどを考慮し、音響が設計されているが、一般的なライブ会場では100dBを超える音量になることもしばしばだ。そのような環境に長時間晒されるのは、聴覚に負担を与えるレベルとされている。

音量対策で真っ先に思いつくのは「耳栓」だが、遮音性の高い耳栓は音質まで変えてしまう場合があり、音楽本来の魅力を十分に楽しみにくくなることがある。そこで、音のバランスを保ったまま適切な音量にコントロールできる解決策として「ライブ用イヤープラグ」が存在するが、その使用経験があるのは51%に留まった。まだ半数は使用したことがなく、さらにライブ用のイヤープラグがあること自体を知らない人も25%という結果が出た。

イヤープラグの使用意向の質問では、「ぜひ使ってみたい」が25.5%、「品質や使い勝手次第で使ってみたい」が46%と、実に7割超がイヤープラグの使用に興味を持っていることがわかった。一方、ライブ用のイヤープラグを使うのをためらう理由で最も多かったのは「ライブの音は全部聴き逃したくないから」だった。「音質が悪くなるのではないか」というイメージも、17%ほどあることが明らかになった。
イヤープラグの使用をためらう理由のトップは「ライブの音は全部聴き逃したくない」だったが、ライブ用のイヤープラグは基本的に耳にとって過度な音量をコントロールするように設計されており、音のバランスを保ちながら不要な負荷を軽減する。そのため、ライブならではの臨場感はそのままに、より聴きやすい状態で音を楽しむことができる。実はライブの音を全部聴きたい人にこそ、イヤープラグが向くのだ。
オーディオテクニカのライブ用イヤープラグ「AT-ERP5」について、試用したライブハウスのPAエンジニアは「ハイハットの細かいニュアンスがクリアに聞こえる」、「イヤープラグを使ったほうが逆に低音を体で感じやすくなった」などと評価したという。「イヤープラグを装着したまま会話もできる」との声もあり、ライブやフェスで楽しんで使えるものであることがうかがえる。
JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則は、イヤープラグの有効性について「聴覚保護の観点から、ライブでのイヤープラグの使用は有用といえます。一度失われてしまった聴覚は戻らないので、音楽を長く楽しむためにも『安全に音を聴く習慣』を身に付け、大切な聴覚を守ってほしいですね」と指摘する。
音楽と長く向き合うためには、「安全に音を聴く習慣」を身につけることが重要だ。ライブならではの臨場感をそのままに、耳にはよりやさしい状態で音楽を楽しめるイヤープラグは、「ライブの音を聴き逃したくない」という人にこそおすすめの新たな選択肢といえそうだ。
【調査概要】
調査期間:2026年6月10日~12日
調査対象: 直近1年以内に音楽フェスやライブに行ったことがある、20~40代男女 サンプル数:n =302
調査方法:インターネット調査
(株式会社オーディオテクニカ調べ)



