『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下『リゼロ』)4th season《喪失編》も早くも第6話。書庫の試験に挑むスバルたちは、第2の試験で「棒振り」なる人物を相手に戦うこととなり、その圧倒的な強さを見せつけられました。ユリウスの磨き抜かれた剣技も、その男にとっては赤子の児戯も同然。箸ひとつで軽くいなします。対してユリウスは、どんなに叩きのめされようとも根性で立ち上がろうとしました。そこにあったのは、これまで誰にも明かすことのなかったスバルに対する憧れ……。
ユリウスの秘めた想いに誰もが涙した第72話「ユリウス・ユークリウス」は、彼とスバルの出逢いを別視点で描く感動のストーリーとなっており、視聴後、感極まった視聴者が思わず言葉を失う場面もありました。
本稿ではそんな第72話を、Xにポストされた視聴者の反応とともにお届けしたいと思います。
※以下の本文にて、本テーマの特性上、作品未視聴の方にとっては“ネタバレ”に触れる記述を含みます。読み進める際はご注意下さい
◆「箸を振り回すだけで衝撃波が出てるの、ホントどういうことだよ!」

前回の放送で第2の試験をスタートさせ、謎の「棒振り」と名乗る男と対峙したスバルたち。その場に同行していたユリウスの回想にて今回のエピソードは幕を開きました。
その回想とは、第1期の第13話「自称騎士ナツキ・スバル」で描かれた王城でのいち場面。王選候補者、賢人会、近衛騎士団らの前でスバルが「エミリアの騎士」を名乗ったところです。あの時にスバルは恥もなく啖呵を切ったのですが、ユリウスに「キミはたった今、自分が騎士であると表明した。恐れ多くも、ルグニカ王国の近衛騎士団が勢ぞろいしているこの場で」と鬼気迫る勢いで問い詰められ、それをきっかけにユリウスと一対一の対決に挑むことになりました。そしてユリウスに叩きのめされ、恥を刻み付けられることとなるのです。
あの時はスバル視点だったため、プライドを傷つけられたと感じただろうユリウスが噛みついてきたようにしか見えなかったのですが、本エピソードの冒頭ではそれをユリウス視点で描き、さらなる怒りをたぎらせたような描写となっていました。言葉もなくギュッとこぶしを握るユリウスの手元が唯一、その感情を表現します。

このオープニングに視聴者は「懐かしい。ユリウス視点か」「この時のスバルはまだまだ痛かったな」「なんか回想シーンにユリウスの声が乗ってない分、色々想像掻き立てられてよかった」と反応します。さらに「うおお! 王城のシーンが新規作画だ!」と喜ぶ声があった一方で、先の展開を知る原作既読者からは「ユリウス視点から始まったのでもう涙。涙とまらねぇわ」と早くも感激の声も上がっていました。
しかし物語は一旦、そちらは保留し、「棒振り」との対決シーンへ。
最初の挑戦者はユリウス。丸腰の相手に剣を向けられないと「棒振り」に剣を渡しますが、それはいらぬ気遣いどころか「その域には達していない」という受け入れがたい事実を思い知らされることとなってしまいます。なんと「棒振り」は箸でユリウスの剣を受け止めたばかりか、利き腕ではない左腕でユリウスの猛攻をあしらったのです。もちろんスバルたちが知るよしもない情報ではありますが、それは「棒振り」が手加減をしていた証拠であり、気づいた視聴者を中心にタイムラインがザワついていました。
この「棒振り」の超人的な強さに、視聴者は「箸じゃねぇか!」「ツマミ食うのに常に持ち歩いてるのか?」とツッコミを入れつつ、アナスタシアが加勢してもなお笑みを崩さない状況に「箸を振り回すだけで衝撃波出てるの、ホントどういうことだよ!」「箸で剣を折るとかどういうこと!?」と困惑していました。
アナスタシアが必死の形相で魔法を連射するシーンでは「こんな必死なアナスタシア見たことないぞ」と視聴者も指摘していましたが、鼻血が出るほど自分を顧みない姿は確かに初めて見せるものであり、この点でも何か事情がありそうです。

続いて挑戦したエミリアが「その場から一歩でも動いたら負け」という条件つきで勝利したものの、それで第2の試験は終わりではありませんでした。通れるのは勝利者だけ。つまりスバルたちが通るには自分たちも「棒振り」に勝つ必要があります。

一旦、戻ってスバルたちが対策会議をおこないますが、「棒振り」の正体が初代剣聖「レイド・アストレア」であることが分かった以外は進展なし。さらにその後、レイドによって打ち倒されていたユリウスが意識を取り戻すなり、単身、レイドとの再戦に向ってしまいました。
全身全霊で立ち向かうユリウスに対し、今度は利き腕で華麗な箸さばきを見せるレイド。顔つきも険しくなっており、初戦が嘘のようにユリウスを叩きのめします。それはまるで、ユリウスの心の中にわずかに存在する甘えの一切を打ち砕くような勢い。歯を食いしばって立ち向かうユリウスに、容赦なく蹴りや拳を叩き込んで彼のプライドをズタズタに引き裂きました。
この辛い場面に視聴者も「かつてスバルをボコボコにしたように、自分もボコボコにされるユリウス」「こんなにボロッボロなユリウスを見る日が来るとはな」と反応しつつ、レイドの鬼のような強さに対しても「右手に箸を持ち替えたレイドは遊びがない。ただの箸でも構えりゃ剣聖だ」と手に汗握っていました。

ユリウスの胸に去来するのは、騎士を目指し、騎士を拝命したあの瞬間。そしてスバルと肩を並べて戦った日々から得た、かけがえのない時間です。それでも彼はレイドに一矢報いることなく、その本気の強さの一端に触れただけで昏倒してしまいました。
「よく生きてたな」「さすがに命までは取らないか」。スバルに背負われて階段を下りていく途中で目を覚ますユリウス。彼はスバルの口から「エミリアが試験を突破した」と聞き、冷静を装うものの心中穏やかではなく、すぐに激高します。スバルに下ろしてくれと伝え、それでもユリウスを気づかうスバルに反発し、彼の背中で暴れて階段から転げ落ちたのでした。
「来なくていい!」
そして慌てて駆け寄ろうとするスバルに、これまで見せたこともないような“みじめな顔”を向けます。その姿に、ユリウスに敗北して“恥”を植え付けられた時のことを思い出すスバル。視聴者も「かつての自分か」とこぼしつつ、「ユリウスが声を荒げた。こんな声色初めてだ……」と神妙な面持ちでした。

それでもユリウスに駆け寄ったスバルはこう伝えました。「途中で勝てないって分かってたんだろ? 殴られて蹴られて倒されて、それでも向かっていくしかなかったんだろ!? それしか吐き出す方法がなかったんだろうが! こっちは誰かさんのお陰でとっくのとうに身に染みてんだよ!」
そして続けます。
「肩くらい貸してやるし、恥だとも思わない。あの時、俺は。だから……お前をこの階段に、ひとりきりにしてやるもんか……!!」
その言葉にきっとユリウスは、「やはり」と納得したはず。あの日、スバルに抱いた想いは間違いではなかったと。「スバル……。すまない」。謝罪の言葉を発するユリウスの脳裏に甦るのは、王城でスバルが啖呵を切った場面です。
「おそらく、誰も信じたりはしないだろう。あの瞬間、王城の大広間にいた全員を敵に回した大ぼら吹き。言い切った当人さえもどこか浮ついた感情と、勢い任せであることを隠しきれずにいた発言。それに……。それに、ただひとり……感銘を受けた男がいたことなど」
あの時からユリウスはスバルに憧れを抱いていたのでした。冒頭で握りしめた拳は決して怒りの感情ではなく、揺り動かされた魂の発露だったのです。

「スバルはユリウスに対してというか、大体の男どもに対してクリティカルヒットの言葉を投げ掛けてるんですよね。あんなん言われたら惚れるわ」「スバルとユリウスのやりとりや、ユリウス視点でのスバルへの思いが明らかとなり、胸アツ神回でした」。その熱い展開に誰もが引き込まれた本エピソード。
階段のシーンで立ち上がろうとする姿には「自分の力で立つユリウスかっけぇ」「意地っ張りユリウスかっこよ……」「誰かさんのお陰でスバルはマジで強くなれた」と反応があり、「スバルもユリウスも似た者同士だな」と2人の背中を見守る声もありました。
ユリウスにとって、自分のことを唯一覚えててくれた相手がスバルだったという事実は、どれだけ奇跡的で救いになったことか。あの決闘があったにも関わらず白鯨戦などで快く協力してくれたのは、このような理由があったからなのかと、第1期から見返したくなる熱いエピソードになっていたようでした。
次回の放送は5月20日。はたしてレイドとの戦いの行方は……!?

◆◆◆『TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』4th season』放送情報◆◆◆
■《喪失編》(全11話)4月8日(水)より TOKYO MX、AT-Xほか全国21局にて放送中
■《奪還編》(全8話)8月12日(水)より放送開始
■STAFF
原作:長月達平(MF文庫J「Re:ゼロから始める異世界生活」/KADOKAWA刊)、キャラクター原案:大塚真一郎、監督:篠原正寛、シナリオ監修:長月達平、シリーズ構成:横谷昌宏、キャラクターデザイン・総作画監督:佐川 遥、モンスターデザイン:千葉啓太郎、プロップデザイン:岩畑剛一/鈴木典孝、美術設定:青木 薫(美峰)、美術監督:木下了香(美峰)、色彩設計:坂本いづみ、撮影監督:宮城己織(T2studio)、3Dディレクター:居嶋健太郎(FelixFilm)、編集:須藤 瞳(REAL-T)、音楽:末廣健一郎、音楽制作: KADOKAWA、音響監督:明田川仁、音響効果:古谷友二(スワラ・プロ)、音響制作:マジックカプセル、アニメーション制作:WHITE FOX、製作:Re:ゼロから始める異世界生活4製作委員会
■CAST
ナツキ・スバル:小林裕介、エミリア:高橋李依、ベアトリス:新井里美、ラム:村川梨衣、レム:水瀬いのり、ユリウス・ユークリウス:江口拓也、アナスタシア・ホーシン:植田佳奈、メィリィ・ポートルート:鈴木絵理、シャウラ:ファイルーズあい、レイド・アストレア:杉田智和、ライ・バテンカイトス/ロイ・アルファルド:河西健吾、ルイ・アルネブ:小原好美
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活4製作委員会



