舞台「ぼっち・ざ・ろっく！」リアルぼっちちゃん＆結束バンド！ 圧巻のライブパフォーマンスを披露【レポート】

『ぼっち・ざ・ろっく！』が舞台化された。女子高生たちの青春ストーリーとバンド活動を描いた「LIVE STAGE『ぼっち・ざ・ろっく！』」として、2023年8月11日から東京・新宿のTHEATER MILANO-Zaにて公演が始まった。

はまじあきによる4コママンガ『ぼっち・ざ・ろっく！』（芳文社「まんがタイムきららMAX」連載中）を原作とした「LIVE STAGE『ぼっち・ざ・ろっく！』」。本公演直前、8月11日の午後に行われたゲネプロで公演を体験する機会が得られた。

THEATER MILANO-Zaの幕が上がった開演直後から、舞台上に作り込まれた世界観に引き込まれる。主人公・後藤ひとりが押し入れにこもってギターを弾く冒頭シーン、公園での伊地知虹夏との出会い、ライブハウス「STARRY」の入り口に通じる階段……完全に『ぼっち・ざ・ろっく！』だ。

人見知りで陰キャな後藤が”ぼっちちゃん”と呼ばれ、バンド「結束バンド」のメンバーとして活動を始める過程は、舞台という立体の空間ならではの演出でTVアニメ版とは一味違った面白さを生んでいた。2022年 10月～12月にかけて放送されたTVアニメ版も、時に実写映像を織り交ぜたりする演出が独特のセンスの良さを見せていたが、「LIVE STAGE『ぼっち・ざ・ろっく！』」では階段などセットの使い方が秀逸だった。

その舞台セットで所狭しと動き回るキャラクターも見事にリアル世界に落とし込まれ、ぼっちちゃん（守乃まも）を筆頭に、まるで原作マンガやTVアニメから飛び出してきたかのようにハマっていた。

ぼっちちゃんをバンドに誘う虹夏（大竹美希）、ライブハウスにいたバンドメンバーの山田リョウ（小山内花凜）とキャラクターが登場するごとに世界が完成していく。みんなイメージそのまんまでないか……。そうなると”喜多ちゃん”こと喜多郁代（大森未来衣）の出番が待ち遠しくなり、学校でぼっちちゃんに声を掛けて舞台上に顔を見せた時には心の中で「キターン！」と叫んだことは想像に難くないだろう。

4人で「結束バンド」を結成し、舞台上に役者がそろい、いよいよライブシーンの時間がやってきた。

会場が一気に爆音と光に包まれた。ギターのぼっちちゃん、ドラムの虹夏、ベースのリョウの演奏は、それまで舞台から聴こえたセリフや劇伴よりも何倍も大きく、そこにギター＆ボーカルの喜多ちゃんによる力強い歌声が被さる。TVアニメ版もライブパートはとても見応えがあったが、リアルで体感する結束バンドは圧巻だ。

6歳からドラムをやっている大竹をはじめ、オーディションによって選ばれた演技力と演奏力を併せ持つ守乃、小山内、大森は、ライブシーンを生演奏で行うことでキャラクターにリアルな息を吹き込み、臨場感を最高のものにしていた。4人がそれぞれキャラクターの持つ魅力を最高に引き出しており、新宿のTHEATER MIRANO-Zaはこの日、完全にライブハウス「STARRY」になっていた。

「LIVE STAGE『ぼっち・ざ・ろっく！』」は、演劇＆生歌唱＆生演奏がいっぺんに楽しめるとてもぜいたくな舞台に仕上がりだ。舞台という性質上、8月11日～8月20日の期間限定上演にはなるが配信も行われるため、『ぼっち・ざ・ろっく！』ファンならぜひ観てほしい。

初日に加え、8月20日千秋楽の2公演はなんと「没入ろっくチケット」として690円（税込）で視聴が可能だ。そのほかにもライブ配信（見逃し配信付き）、ディレイ配信など複数用意されている。

また、「LIVE STAGE『ぼっち・ざ・ろっく！』」のBlu-ray＆DVD化も2024年2月28日に発売が決定した。完全生産限定盤でBlu-rayはディスク2枚組（本編BD+特典映像DVD）、DVDはディスク2枚組（本編DVD+特典映像DVD）の仕様。価格はBlu-rayが10,780円、DVDが9,680円（各税込）。

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（C）はまじあき／芳文社・アニプレックス
（C）LIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく！」製作委員会