「ルパン三世VSキャッツ・アイ」次元役の大塚明夫にインタビュー「お馴染みの味を最高の食材で出したような作品」 | アニメ!アニメ!

「ルパン三世VSキャッツ・アイ」次元役の大塚明夫にインタビュー「お馴染みの味を最高の食材で出したような作品」

クロスオーバー作品『ルパン三世VSキャッツ・アイ』が、1月27日からPrime Videoにて世界独占配信。今回、次元大介を演じた大塚明夫さんにインタビューを実施。次元に対する想いと本作の魅力について伺いました。

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『ルパン三世VSキャッツ・アイ』(C)モンキー・パンチ 北条司/ルパン三世 VS キャッツ・アイ製作委員会
『ルパン三世VSキャッツ・アイ』(C)モンキー・パンチ 北条司/ルパン三世 VS キャッツ・アイ製作委員会 全 25 枚 拡大写真

クロスオーバー作品『ルパン三世VSキャッツ・アイ』が、1月27日からPrime Videoにて世界独占配信となります。
『ルパン三世』アニメ化50周年、『キャッツ・アイ』原作40周年のダブルアニバーサリーを記念して制作された本作は、キャッツ・アイ三姉妹の父が残した3枚の絵画をめぐり、ルパン一味とキャッツ・アイ、そして謎の敵対勢力が火花を散らすクライム・アクション作品です。1980年代を舞台にしており、懐かしさを感じる背景にお馴染みのキャラクターたちが所狭しと活躍します。

どちらの作品からも馴染みあるキャラクターが登場し、夢の競演を果たしているのが本作の大きな見どころ。そんなキャラクターの一人である次元大介を演じた大塚明夫さんにインタビューを実施。次元役を引き継いで1年が経過した今、改めて次元に対する想いと本作の魅力について伺いました。

■とにかくまた次元を演じられるのが嬉しい


――今回のクロスオーバーの企画を聞いたとき、率直にどうお感じになりましたか。

僕はとにかく次元がまた演じられるのが嬉しかったです。『ルパン三世 PART6』全24話で演じて、ちょうど身体が次元を演じるのに馴染み始めた頃だったので、「これで終わりは嫌だな」って思ってたんです。せっかく馴染んだ次元が身体から出ていってしまう気がしてあせっていたところでしたし。当然、『キャッツ・アイ』も懐かしいなって思いましたけど、僕はとにかく次元をまた演じられるのが嬉しくてしょうがなかったです。

――シリーズを1本通して次元を演じることで、ご自身なりの次元役が掴めてきた実感があったということでしょうか。

僕の次元ということは全く意識していません。今も小林清志さんならどうするだろうと考えてやっていますし、そこから外れてしまうと次元から遠ざかってしまう気がするんです。
イメージとしては、『ルパン三世』のPART2やPARTlllの頃の清志さんです。だから、当時のエピソードをたくさん見てアフレコに臨みました。清志さんの次元を追いかけているうちに、初めて僕の次元が自然に滲み出てくるものだと思うんです。だから、常に清志さんの幻を追いかけています。

――PART6での次元のお芝居については、世間もかなり好評だったように思います。

ホッとしましたね。やっぱり慎重にもなりましたし、ヒリヒリする体験でしたけど。僕は『ルパン』をPART1の頃から見ていて次元はこういうキャラクターだってよく知っていたのも大きいですね。普通はどういうキャラクターかわからない状態から演じるわけですから。

――本作の舞台は80年代ですので、まさに大塚さんが参考にされた『ルパン三世』PARTlllが放送されていたころの物語です。今回も当時の『ルパン三世』を見てアフレコに臨まれたのですか。

見ました。たくさん見すぎてどれがPART2でどれがPARTlllかわからなくなるくらい見ています(笑)。僕は、PART1からリアルタイムで『ルパン三世』を追いかけているので、あの頃のルパンは懐かしいですね。

――本作の脚本を読んだときも懐かしさは感じましたか?

感じましたね。あの頃の『ルパン三世』は基本的に一話完結型の物語が多いですよね。物語が始まって転がって、最後は締まるという心地良さがあります。PART6にもいくつかそういうエピソードはありましたが、基本的には長いストーリーをシリーズ全体で語るものでした。

今回は長編なので、これだけで完結する物語になっているから、昔の『ルパン三世』のようにこれだけ見ても楽しめるんです。しかも今回は、キャッツアイという濃いキャラクターたちも出てきます。彼女たちの存在にも懐かしさを感じますし、『ルパン三世』だけをやっていると絶対に出てこない濃い人たちですから、この作品は、言わば出汁のよく出た料理のようなもので、とても楽しかったですね。

――大塚さんは『キャッツ・アイ』や、そのキャラクターについてはどのような印象をお持ちでしたか。

『キャッツ・アイ』はルパンほどではないですが、見る機会もありました。当時は長女の泪のような大人の女性に魅力を感じていましたが、今は3姉妹全員が魅力的に感じます。年を取ってくると、みんなかわいく見えてくるんですよ(笑)。

――『キャッツ・アイ』は80年代前半の作品ですので、大塚さんがお芝居の道に進まれた頃でしょうか。

そうですね。83年に新橋演舞場の舞台に出て初めてギャラをもらったんです。もう来年で40年ですね。世間はバブルで勢いのある時代でしたが、僕はとにかく死に物狂いでいて、あの頃がどんな時代だったか、冷静に眺める余裕もなかったです。貧乏な演劇青年にはバブルの恩恵もありませんでした。

■キャッツアイのセクシーさ、次元が持つ“男のセクシーさ


――大塚さんにとって、ルパンの格好良さの本質は何だと思いますか。

シナリオやキャラクターデザインや演出も含めたスタッフの力全部と、あとは先達の演技のすごさですよね。それらが積み重なって漫画の『ルパン三世』とは別の格好良さが出てきたんだろうと思います。

ルパンも山田康雄さんじゃなかったら、次元も清志さんじゃなかったら、やっぱりあのような格好良さにはなっていないだろうと思います。例えば、養成所の若くて上手い人を連れてきても、あのように格好良くはならないでしょうし。

――お2人が唯一無二の格好良さを引き出していると。

役者って面白いもので、格好悪い役はより格好悪く演じたくなるし、格好良い役はより格好良くやりたくなるものです。何を格好良いと思うかは人それぞれの感性ですけど、そこで最大限「格好良いとはどういうことか」をみんなが考えて戦ってきた結果なんじゃないですかね。

――格好良いルパン一味と、セクシーなキャッツアイが活躍する本作ですが、ルパン一味の中でも次元はとりわけ「男のセクシーさ」を感じるキャラクターです。大塚さんは、セクシーさってどういうところから出てくるものだと思いますか。

それは永遠のテーマですね。色気って本来振りまくと出ないものだと思います。目に見えるものじゃありませんから。それを演じるノウハウがあるかどうかもわかりません。むしろ隠そうとすることで色気は出てくるものかもしれません。
次元が有利なのは、彼は基本的に目が隠れているでしょう。だから、視聴者は彼の目を想像しないといけない、その想像の部分に色気が出るんじゃないですかね。

――次元は、女性キャラクターと関わると彼の個性や奥ゆかしい部分が出ますよね。

何かトラウマがありそうですよね。

――次元は女嫌いなのかどうかはよく議論になるポイントですが、大塚さんは次元を女嫌いだと思いますか?

僕はそうは感じませんね。むしろ本来は好きなんじゃないですか。時々、恋をしてはフーテンの寅さんみたいなことになるでしょう。あるいは自分から背中を向けたり……そういうことの積み重ねで、女性と関わりすぎるとメンタルがきつくなるから逃げてるように見えるだけだと思います。ぶっきらぼうではあるけど、心配りはできるし優しいとこもありますしね。

■オールドファンも新規の方でも楽しめる1作


――本作は懐かしい要素も満載ですが、3DCGで制作されるなど新しい面もあります。

そうですね。オールドファンだけにターゲットを絞っているわけではなく、かといって若い層だけを狙ったわけでもない、みんなが楽しめるようになっていると思います。そういう意味では、僕が新たに引き受けた次元の芝居を見てもらえる良い機会でもあります。どれだけ宣伝してもまだPART6を観ていない人も世の中にはいますから、この機会に是非見て欲しいですね。

――大塚さんから見て、本作の見どころはどこでしょうか。

どのシーンも全て見どころですが、やっぱり懐かしい設定に懐かしい空気感に懐かしいストーリー、そして明らかに懐かしいキャラクターたち、しかもその全てが濃いです。わかっているお馴染みの味なんだけど、「おいしいから召し上がれ」と言いたくなる作品です。

――最後にファンの方に向けてメッセージをお願いいたします。

冒頭の船での戦闘から、銭形との面白いやりとりから始まり、クライマックスの決着も実に格好良く決まっています。これは言うなれば一流のカレーライスです。ルパンファンもキャッツ・アイのファンも、誰もがよく知る味だと思いますが、今回は最高の食材で用意しましたので、どうぞお楽しみください。

『ルパン三世VSキャッツ・アイ』を見るならPrime Video


Amazon Original『ルパン三世VSキャッツ・アイ』
1月27日(金)よりPrime Videoにて世界独占配信

STAFF
原作:モンキー・パンチ『ルパン三世』/北条司『キャッツ・アイ』
監督:静野孔文 瀬下寛之
脚本:葛原秀治
副監督:井手惠介
キャラクターデザイン:中田春彌 山中純子
プロダクションデザイン:田中直哉 フェルディナンド・パトゥリ
アートディレクター:片塰満則
編集:肥田文
音響監督:清水洋史
音楽:大野雄二/大谷和夫/fox capture plan
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
アニメーション制作協力:萌
製作:ルパン三世VSキャッツ・アイ製作委員会

MUSIC
「ルパン三世」
音楽:大野雄二
「THEME FROM LUPIN III 2019 ~ Playback'80」
作曲・編曲 :大野雄二 / 演奏:You & Explosion Band
「キャッツ・アイ」
音楽:大谷和夫
Arranged by fox capture plan

主題歌
杏里 ANRI 「CAT’S EYE 2023」
作詞:三浦徳子 作曲:小田裕一郎
編曲:小倉泰治,デイヴ・ライツァス
「ルパン三世VSキャッツ・アイ」オープニングテーマ
fox capture plan 「THEME FROM LUPIN vs CAT’S EYE」

CAST
ルパン三世:栗田貫一
次元大介:大塚明夫
石川五ェ門:浪川大輔
峰不二子:沢城みゆき
銭形警部:山寺宏一
来生瞳:戸田恵子
来生泪:深見梨加
来生愛:坂本千夏
内海俊夫:安原義人
永石:麦人
銀河万丈
東地宏樹
菅生隆之

(C)モンキー・パンチ 北条司/ルパン三世VSキャッツ・アイ製作委員会


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《杉本穂高》

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