「ガンダム ククルス・ドアンの島」安彦監督こだわりのMSアクションとは? 先行カットが公開 | アニメ!アニメ!

「ガンダム ククルス・ドアンの島」安彦監督こだわりのMSアクションとは? 先行カットが公開

映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』が、6月3日より全国ロードショーを迎える。このたび、本作の大きな見どころの一つであるメカアクションに関する安彦良和監督の思いとともに、メカシーンの先行カットが公開された。

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『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』新場面写真(C)創通・サンライズ
『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』新場面写真(C)創通・サンライズ 全 9 枚 拡大写真

映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』が、6月3日より全国ロードショーを迎える。このたび、本作の大きな見どころの一つであるメカアクションに関する安彦良和監督の思いとともに、メカシーンの先行カットが公開された。

『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』ティザービジュアル

「ククルス・ドアンの島」とは、『ガンダム』シリーズの原点『機動戦士ガンダム』の第15話として1979年に放送された、主人公のアムロ・レイと敵対するジオン軍の脱走兵ドアンの交流を通じて戦争の哀愁が描かれたエピソードだ。

本作『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』は、『機動戦士ガンダムIIIめぐりあい宇宙』の劇場公開からおよそ40年の時を経て、劇場版3部作でも描かれることのなかった伝説の同エピソードとともに、ガンダムとアムロの物語を映画化する作品となる。

新場面写真

『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』において、劇中に登場するメカ描写は3DCGで表現され、モビルスーツ同士の地上戦がふんだんに盛り込まれている。その中でもククルス・ドアンが乗るザクは独特な存在感を放つ。

これについて、安彦監督は「彼の乗るザクが特別であるわけはないと僕は思っていたんです。TVでも普通のザクでしたし。でも、モビルスーツのデザインを担当してもらったカトキ(ハジメ)さんは非常に思い入れがあるらしくて、やっぱりどこかが他のザクとは違う、ただならぬ雰囲気があったほうがいいと力説されたんですよね。彼の言葉を借りると〈異形のザク〉なんだと。カトキさんが映画のために描いたドアンのザクは、だいぶくたびれて壊れていて、頭もいびつで鼻が長い。いろいろ修理したんでしょうけど、それで異形になるのもおかしいと思えたけど、確かにそのほうが雰囲気が出ていいんですよね。理屈を超えたカトキハジメさんのこだわりをいただいたということです」と語る。

第15話の作画的な背景を踏まえた、絶妙なバランスの異形のザクによる地上戦は必見となりそうだ。

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また、サザンクロス隊が乗り込むことになる高機動型ザクは、『科学忍者隊ガッチャマン』や歴代の『ガンダム』シリーズでお馴染みの大河原邦男がこの映画のためにデザインした、オリジナルのザクになっている。

安彦監督は、「ザクっていうのは地球では基本的にノッシノッシと歩くキャラクターなんです。地上で動きが素早いモビルスーツとなると、どうしてもドムが頭に思い浮かぶんです。あいつらはホバークラフトでスライドするような動きが得意で速い。でも、ドムが出てくるにはちょっと時期が早いなと。それで大河原さんには『ドムの前の世代にあたるようなザクを作ってくれませんか』とお願いをしたんですよね。脚にノズルが付いていて浮力が発生して動くんですけど、具体的なイメージをどうお伝えすべきかちょっと悩ましかったんです。それで思いついたのがスケーターの動き」と振り返る。

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そのうえで「大河原さんにそれをお伝えして、その登場シーンの絵コンテを担当してもらった副監督のイムガヒさんにも『スケーターの動きを意識してください』とお願いしました。そこのシーンは割といい感じに仕上がったんじゃないかなと思います」と、映画版で初登場となる高機動型ザクのこだわりポイントを挙げた。

そして、主人公であるアムロ・レイの RX-78-02 ガンダムがどんな活躍を見せるのかも、ファンにとっては気になるところだ。

安彦監督は、これについては「この映画は何と言っても『THE ORIGIN』でお見せできなかったガンダムが活躍する話ですから、どうやったらかっこよく登場させられるかにも、けっこう気を遣ってます。僕は世代が古いものですから、昔の任侠映画のノリが欲しいと思っていたんですよね。この映画のガンダムは、高倉健さんというより鶴田浩二さんだねって言ってます(笑)」とコメント。

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「とは言っても物語の中心はドアンでありドアンのザクなので、 ガンダムの活躍は限られてます。アムロも制約の多い状況下に置かれることになりますからね。その限られた登場シーンでいかにガンダムをガンダムらしく見せられるか。最近は宇宙空間で光モノが派手に飛び交うような戦闘が多いと思うんだけども、今回はローテクっぽく、まさに大地に立って戦う作品になっています」と、通常は宇宙空間で戦うことが多いガンダムだが本作では地上戦を意識したと話す。今までとは一味違う、安彦監督による映画版ならではのMSアクションは見逃せない。

『機動戦士ガンダムククルス・ドアンの島』は、6月3日より全国ロードショー。メカアクションの先行カット公開を記念して、4月15日20時よりTVアニメ『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島」の同時視聴キャンペーンが実施される。

『機動戦士ガンダムククルス・ドアンの島』
6月3日(金)全国ロードショー
配給:松竹 ODS 事業室

【メインスタッフ】
企画・製作:サンライズ
原作:矢立 肇 富野 由悠季
監督:安彦 良和
副監督:イム ガヒ
脚本 : 根元 歳三
キャラクターデザイン:安彦 良和 田村 篤 ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:大河原 邦男 カトキハジメ 山根 公利
総作画監督 : 田村 篤
美術監督:金子 雄司
色彩設計:安部 なぎさ
撮影監督:葛山 剛士 飯島 亮
CGI 演出:森田 修平
CGI 監督:安部 保仁
編集:新居 和弘
音響監督:藤野 貞義
音楽:服部 隆之

【メインキャスト】
アムロ・レイ:古谷徹
ククルス・ドアン:武内駿輔
ブライト・ノア:成田剣
カイ・シデン:古川登志夫
セイラ・マス:潘めぐみ
ハヤト・コバヤシ:中西英樹
スレッガー・ロウ:池添朋文
ミライ・ヤシマ:新井里美
フラウ・ボゥ:福圓美里

(C)創通・サンライズ

《仲瀬 コウタロウ》

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