「パリピ孔明」月見英子役・本渡楓の声優人生を変えた音響監督の一言【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

「パリピ孔明」月見英子役・本渡楓の声優人生を変えた音響監督の一言【インタビュー】

TVアニメ『パリピ孔明』より、主人公・月見英子役を演じる本渡楓さんのインタビューをお届け。群雄割拠の声優業界を生き抜く本渡さんを支える“孔明”のような存在とは?

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「パリピ孔明」月見英子役・本渡楓インタビュー
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4月5日(火)よりTOKYO MX、MBS、BS日テレほかにて放送開始となるTVアニメ『パリピ孔明』。本作は名軍師・諸葛孔明(CV:置鮎龍太郎)が若い肉体で現代の日本へと転生し、駆け出しのアーティスト・月見英子(CV:本渡楓)の夢を叶えるため軍師として、英子とともに音楽シーンに革新を巻き起こしていくコメディ作品。

アニメ!アニメ!では、本作の放送開始を記念し、主人公・月見英子を演じる本渡楓さんに単独インタビューを実施。群雄割拠の声優業界を生き抜く本渡さんを支える“孔明”のような存在とは?

[取材・文・撮影:吉野庫之介]



夢を追う中で“誰かの力を借りることの大切さ”


―― 名軍師・諸葛孔明が渋谷に転生するところから物語が始まる本作ですが、初めて原作を読んだ際の感想を教えてください。

近年の漫画文化のおかげで「もうどんな設定の作品がきても平気!」と思っていたのですが、まさかあの諸葛孔明が日本に、しかもハロウィンで仮装まみれの渋谷に転生するという始まりには驚きました。孔明もとても賢い人のはずなのに「これが地獄ですか……」とすんなり受け入れていたのも面白くて(笑)。





―― 新鮮な設定ですよね(笑)。そんな孔明が本渡さん演じる主人公・月見英子と出会うわけですが、歌手としての夢を追う彼女と本渡さんご自身が重なる部分も多かったのでは?

まさに共通する部分ばかりで。私も声優を志したときから今まで走り続けてきたのですが、英子は歌手としてくすぶっている期間が続いたことから、いつしか自分に自信が持てなくなってしまって。そんな彼女が孔明と出会ってからものすごい速度で変わっていく姿を目の当たりにして、夢を追う中で“誰かの力を借りることの大切さ”を改めて実感しました。

私も自分に自信が持てなくなってしまう瞬間が少なからずあったり、声優として一人で頑張ってきたわけではなく、さまざまな方に助けていただきながらここまでやってきたので、何かを目指して生きている人にはすごく刺さるものがある作品だと思います。





―― 本渡さんにとって自分を押し上げてくれる“孔明”のような存在はどのような方ですか?

声優の養成所に通っていた頃は、クラスメイトのみんなが私にとっての孔明でした。授業は週に2~3時間くらいだったんですけど、それ以外の時間で何をするかをみんなで相談したり、カラオケに集まって自分たちで持ち寄ったアニメのセリフを練習したり。その頃の仲間は今でも「あのアニメ見たよ!」と言ってくれるような、私を押し上げてくれる存在なんです。

あとはファンのみなさんから「あのアニメのおかげでお仕事を頑張れます!」や「本渡さんの声に元気をもらいました!」とイベントやお手紙を通じて伝えていただくことがあるのですが、そんなみなさんの言葉に私はいつも元気をいただいています。

―― 本渡さんの周りにはたくさんの“孔明”がいらっしゃるんですね。

そうですね。子どもの頃から「一番楽しいことをやり続けたい」という自分の気持ちを大切にしてきて、声優としての夢もその気持ちから始まったわけですが、気がつけば私も作品を通じてみなさんにパワーを与えられるような存在になれているのかなと感じます。それと同時に、そのパワーが自分にも返ってくる、そんな感覚なんです。

―― また、役者として大きく成長するきっかけとなった出会いはありますか?

事務所に所属する前と現在を比較すると、実は目指している声優像が違うんです。以前は“七色の声”を目標にしていた時期があったのですが、上手くできず、役にもなかなか巡り会うことができなくて。

そんな悩んでいる時期、私がオーディションで初めて受かったキャラクターが小学生の女の子役で。当時の音響監督さんが「もっと“素直に”お芝居をしたらいいのに」と言葉をかけてくださったことがありました。

それからその“素直に”の意味を考えて「今の自分の声は“別の誰か”をなぞることに精一杯になっている」と気がついたんです。目指す場所に行く道は人それぞれだと思うんですけど、自分という役者を知ってもらうために、まずは自分の声を大切にする。その軸を持って今は役と向き合っています。



頑張る元気をもらえる“寄り添い系パリピ”作品


―― 「パリピ」に苦手意識があるという方もいると思いますが、この作品の登場人物たちを見ているとイメージが変わりますよね。

この作品を見てから「パリピにはエネルギーがある!」と思うようになりました。

アニメの公式サイトにも「メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメ」というキャッチがついていて、最初は「なんじゃそりゃ!」と思っていたんですけど(笑)、気づいたら第1話からずっと泣いていて、その言葉が嘘ではないくらいエネルギーをもらえたんです。

メッセージ性としても「元気出してこう!ウェーイ!」という感じではなく、「なんだか自分も頑張れる気がする!」と思わせてくれるような“寄り添い系パリピ”になっていて。

―― 近くにいると元気をもらえるようなパリピ感というか。

そうですね。この作品の中でもいろんな楽曲にノッて踊ったりするパリピが登場するんですけど、それは“素直に物事に向き合える心がある”ということなのかなとも思えて。「まずは偏見を持たずに飛び込んでみよう!」というピュアな部分は自分も大切にしたいなと思いました。





―― 最後に読者のみなさまへのメッセージをお願いします。

インタビューを読んでいただきありがとうございます! 月見英子役の本渡楓です。先ほどお話ししたように、私自身も英子と重なる部分がたくさんありました。それは彼女と同じく夢を追いかけているからというだけではなく、「自分はこうしたい!」という小さな願望を持っている人にも共感していただけるものだと思います。

悩んでいた英子が孔明と出会ったことで前向きに変わっていったように、「もっとお仕事を頑張れそう!」「すごく明るい気持ちになった!」という体験をこの作品を通じてみなさんにもしていただけたら私もとても嬉しいです。楽曲もすごくパワフルで、寄り添ってくれるような作品ですので、ぜひ第1話からご覧ください!



TVアニメ「パリピ孔明」

■放送情報
TOKYO MX:2022年4月5日(火)より毎週火曜日23:00~
BS日テレ:2022年4月5日(火)より毎週火曜日24:00~
MBS:2022年4月5日(火)より毎週火曜日26:30~
AT-X:2022年4月7日(木)より毎週木曜日21:30~
TUT:2022年4月8日(金)より 毎週金曜日25:55~

■配信情報
ABEMA / dアニメストア / U-NEXT / dTV / アニメタイムズほか

■スタッフ
原作:四葉夕卜・小川亮(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:本間修
シリーズ構成:米内山陽子
キャラクターデザイン:関口可奈味
プロップ設定:宮岡真弓、牧野博美
美術監督:東潤一
美術設定:藤井祐太
色彩設計:江口亜紗美
3D監督:市川元成
撮影監督:富田喜允
編集:高橋歩
特殊効果:村上正博
音響監督:飯田里樹
音楽:彦田元気(Hifumi,inc.)
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:「パリピ孔明」製作委員会

■キャスト
月見英子:本渡楓/歌唱:96猫
諸葛孔明:置鮎龍太郎
KABE太人:千葉翔也
久遠七海:山村響/歌唱:Lezel
オーナー小林:福島潤


(C)四葉夕卜・小川亮・講談社/「パリピ孔明」製作委員会

《吉野庫之介》

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