前回は、2月に入りロックダウンが緩和したイギリスでの過ごし方のほか、さらに、1年を予定していたイギリス生活期間を今年秋までの延長を発表したことについても伺いました。
第13回となる今回も、寿さんが撮った写真とともに先月のイギリス生活を振り返ります。
イースターをホストファミリーやその親戚と過ごしたエピソードや、ロックダウンの規制緩和によって今後やりたいこと、さらにはこの4月で1周年を迎えるYouTubeチャンネル「寿美菜子の~マジ寿!~」の思いまで、たっぷりと聞きました。
[取材・文=米田果織]
■学友との再会に喜び! カフェ・劇場オープンにも期待
――2月からロックダウンの緩和が始まったイギリス。3月は自由に活動できた日が多かったのではないでしょうか?
寿:屋外では6人までなら人と会っていいことになり、私も約半年ぶりにイラク人の友人と再会できました!
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――それは良かったです! まだカフェやレストランなどで食事はできないのでしょうか?
寿:3月の時点では難しかったのですが、4月12日からようやくアウトサイドでなら飲食できるようになりました(※インタビューは4月半ばに行いました)。お洋服屋さんや美容院もこの日にオープンするということで、「ようやくこの日が来たのか!」とテンションが上がりました。
私以上にテンションが上がっている方がたくさんいたようで、4月12日の0時にパブがオープンとなった際、並んで待っていた人も多かったそうです。その日、イギリスは雪が降っていたのですが、みんな気合い入りまくりですよね!
――寿さんはもうどこかお店に行かれましたか?
寿:いえ、屋内での飲食は基本的にまだできないので、私はまだ行っていません。でも、渡英前に「イギリスでの生活が始まったら、毎朝カフェに行くようにしよう!」と理想を抱いていたので、ようやく実践できそうだなと楽しみで仕方ないです。
――4月以降が本当に楽しみですね!
寿:友人と約束できることが、まず嬉しいです。今までは「あそこ行きたいね! 今は行けないけど…」という曖昧な約束ばかりだったので。
今後も状況が変わるかもしれないですが、とりあえず約束して計画を立てられることにウキウキしています。5月には劇場もオープンとなる予定なので、すでに舞台のチケットを4~5公演ほど確保してしまいました。
――仕事面では、3月にニッポン放送のラジオ番組「ミュ~コミ+プラス」最後の声優ゲストとして出演されていました。
寿:最後の声優ゲストとしてスフィアを呼んでくださったことは、本当に嬉しかったです。3月25日の最終回も「一翔剣ちゃんねる」(※パーソナリティーの吉田尚記アナウンサーがVTuberの姿で行っているYouTubeチャンネル)の方で見ていたのですが、田中理恵さんとmotsuさんがサプライズで出てきたときは大笑いしてしまいました。最後まで楽しませてもらったと同時に、終わってしまうことに寂しさも感じてしまいましたね。
――そんな3月の思い出を、今回も写真と共に振り返っていきましょう。
■初舞台『他人の目』に登場したケンジントン公園へ
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――さっそく屋外で撮影されたお写真ですね。これはどちらに行かれた時のものでしょうか?
寿:これは、「ヴィクトリア&アルバート博物館」といって、世界中から集められた美術工芸品を数多く所蔵する美術館です。ここにイギリスが抱える宝石たちが眠っていて、いつか行きたいと思っていたので、初めて外観を見られて嬉しかったです。残念ながら、まだ中には入れないんですが。
――では、何か別の目的があってこのエリアに来たのでしょうか?
寿:紹介してもらったマッサージ店の近くだったんです。日本にいる時は週1でマッサージに行っていて、常にメンテナンスをしていたのが、この1年まったくしていなかったので、そろそろ身体に限界が来ていたみたいで。
日本人の方がやっているマッサージ店だったのですが、今まで受けてきた中で1番の腕の持ち主でした! すごく体が楽になったので、散歩してから帰ろうと思ってブラブラした時の写真ですね。
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この写真の場所は「ケンジントン公園」です。以前出演させていただいた舞台『他人の目~The Public Eye~』(2017年)で、ケンジントン公園とセリフで何度も言っていたので「これがあのケンジントン公園か!」と感激しました。
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■イギリスで苦手になった「電話」の克服
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――続いては、YouTubeでも公開されていたイースターのお写真ですね。動画内で、イギリスに来てからレーズンやラムなどを克服したと話されていましたが、他に習慣や苦手としていた行動で克服したものはありますか?
寿:もともとではなくイギリスに来てから苦手に感じていたのですが、「電話」は克服しつつあるように感じます。まだ英語をスムーズに話せるわけではないので、表情やしぐさでニュアンスを伝えるということがあり、それができない電話には本当に苦手意識を持っていました。
対面なら「This one」で伝わるのに、電話だと細かく説明しなきゃいけないし、それを上手く伝えられる自信がなくて……。私の中で一番ハードルが高かったのが電話だったので、これまでは極力避けて来ていたのですが、最近は克服しつつあります。
――克服できている、と感じた具体的なエピソードはありますか?
寿:イギリスでめずらしく神戸牛を扱っているお店に電話をかけた時です。金曜日受け取りで注文するはずだったのですが、間違えて木曜日にしてしまったんです。電話をしてキャンセルの仕方を聞いたのですが「こうですか? こういうこと?」と私がたくさん質問するのに対して、すごく丁寧に対応してくださって。
無事にキャンセルできて、いざ金曜日に受け取りに行ったら、予約の名前を言う前に「Minako?」と気づいてくれて嬉しかったです(笑)。
――エピソード含めて、美味しいお店で間違いなかったですね。
寿:味も本当に美味しかったです! ちょっとお米が見えている箇所があるのですが、これは我慢できなくて1キレ食べてから写真を撮ったからです(笑)。
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