コスプレイヤーから歌手デビュー。Liyuuはいかに夢をつかんだのか?【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

コスプレイヤーから歌手デビュー。Liyuuはいかに夢をつかんだのか?【インタビュー】

歌手になりたいという夢を叶えたコスプレイヤーがいます。

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歌手になりたいという夢を叶えたコスプレイヤーがいます。

昨今、コスプレイヤーの活躍は、雑誌のグラビア、バラエティ番組、コマーシャルなど、多岐に渡っています。しかし、それでもコスプレイヤーとして歌手になる夢を叶えるのは、途方もないことです。

2019年12月15日開催のファンミーティングでのLiyuuさん【画像クリックでフォトギャラリーへ】

Liyuuさん(@Liyu0109)は、現在SNS総フォロワー数160万以上を持ち、日本の芸能事務所「ホリプロインターナショナル」に所属。2016年冬のコミックマーケット (C91)でコスプレ参加をきっかけに、あまりの可愛さから瞬く間に日本で人気を得ました。
2020年1月22日にはTVアニメ『はてな☆イリュージョン』のOP主題歌「Magic Words」をリリース、歌手デビューしました。


コスプレイヤーとしては日本でもとりわけ人気が高いLiyuuさんですが、歌手は未知の領域。彼女はどのようにして歌手デビューに至ったのか、コスプレイヤーとしての歩みを振り返ってもらいながら答えてもらいました。

――コスプレを始めたきっかけは?

Liyuu:中学生の時にネットで好きなアニメを調べていたら、コスプレイヤーの写真を発見したんです。それまで全然コスプレを知らなかったんですけど、グッと引き込まれました。
それで「自分もやってみたい!」と思い、高校生になって友達と一緒にコスプレをしてイベントに参加しました。

イリヤ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』/「コミックマーケット97」【画像クリックでフォトギャラリーへ】

――初めてのコスプレはなんでしたか?

Liyuu:『けいおん!』の平沢唯ちゃんでした。友だちは同じく『けいおん!』秋山澪ちゃんで、併せでの参加でした。

――上手にコスプレできましたか?

Liyuu:いやぁ、下手でしたね……。高校は化粧禁止だったので、コスプレで初めてちゃんと化粧をしましたし、当時はコスプレのウィッグやカラーコンタクトなどを入手するのも難しかったんです。
それでも初参加したイベントではカメラマンに撮ってもらえて……でも全然知らない人達でしたから「ありがとうございます」しか言えなくて、写真をもらうことができませんでした。

――上海に生まれ育ったLiyuuさんにとって、日本のアニメは身近だったのでしょうか?

Liyuu:アニメは幼稚園の時から観ていました。TVで観ていた『カードキャプターさくら』のように、日本の作品だと知らないまま好きになったアニメも多くあります。
日本のアニメだと意識して観るようになったのは小学5年生くらいからです。ビリビリ動画でたくさん配信されていたのでよく観ました。


――どんなアニメがお好きすか?

Liyuu:ストーリーを重視していますね。小学5年生くらいから、『しゅごキャラ!』や『家庭教師ヒットマンREBORN!』など日本のアニメを意識してビリビリで観るようになりました。やっぱり、中学1年生で観た『けいおん!』は今でも思い入れが深いアニメです。

――コスプレデビュー後も定期的に上海でイベントに参加するようになり、大学に入学してから日本のコミックマーケット(C91)にも参加するようになったそうですね。

Liyuu:はい。2回目の来日で初めてイベントにコスプレ参加しました。日本はアニメーション文化の始まりの地ですから、すごく憧れていました。
観ていたアニメ作品の中に、コミケ開催場所の東京ビッグサイトが登場することもあって、ずっと行きたいと思っていました。
とても興奮しちゃって、サークルをたくさん回りました。ただ、迷子になっちゃって、お目当ての同人誌をあまり買うことはできなかったのが残念でした。

――コミックマーケットに参加して、中国のイベントと勝手が違うことはありましたか?

Liyuu:やっぱり、更衣室があって会場で着替えなきゃいけないことです。中国だと家で着替えてから会場に向かうのが当たり前だからです。それとカメラマンが並んで撮影することです。中国では基本的には囲み撮影なので。
初めて日本のイベントに参加しましたが、参加2ヶ月前にTwitterアカウントを作ったので、写真をたくさんもらうことができました。

――『けいおん!』が好きだったことから音楽もお好きだったと思うのですが、コスプレイヤーとして活躍する中で、歌手になりたいという夢はいつ頃から抱くようになりましたか?

Liyuu:歌手は遠すぎる夢ですから、目指すという考えはなかったです。
ただ、中学生の時から「歌」をテーマとしたアニメの曲が大好きでたくさん歌っていましたけど、高校生になってからはレコーディングスタジオで収録して「ビリビリ動画」で配信していました。でも、それも本数は少ないです。


――日本のファンには歌手になりたいと伝えていなかったわけですか?

Liyuu:Twitterで、はっきりと歌手になりたいとは言ってはいなかったはずですが、プロフィール欄に「歌が好き」とは書いていました。ずっと歌が好きなのは変わらなかったんです。だから、コスプレのおかげで日本でも多くの人に知ってもらえて、お仕事でも、「アニメが好きだから歌もやりたい」と思いを伝えることができました。

――2019年にはスマートフォン向けアクションRPG『ドラガリアロスト』でも、キャラクター・セイレーンによるゲーム挿入歌を歌っていますが、今回のデビュー曲はまた違う感じですか?

Liyuu:『ドラガリアロスト』の時はキャラクターの設定がありましたから、自分をキャラクターに近づけるようにイメージして、キャラクターになりきって歌いました。
今回はオリジナル曲だから自分の中の想いを表現するように歌いました。TVアニメ『はてな☆イリュージョン』の世界観にもぴったりの曲で、ふんわりした魔法の世界をイメージしています。

――歌の練習などで大変なことはありました?

Liyuu:やっぱり、日本語の歌詞ですね。高校生の時は日本語が読めないまま音をなぞって歌っていたんですけど、この一年で日本語を猛勉強したので、今では意味をきちんと理解して感情を込めて歌うことができるようになりました。

――ファンミーティングで初めて歌を披露された感想は?

Liyuu:すごく気持ちが良かったです。ずっと私を応援してくれて会いに来てくれる人達の顔がたくさん目の前にあったことが嬉しかったです。

――これまでずっとコスプレイヤーとしてのLiyuuさんを応援してきたファンが大半を占めていたのは嬉しいですね。一方で、歌手になったことで撮影機会が減り、「遠くに行ってしまったようで悲しい……」といった声もあがっています。それに関してはどうお考えですか?

Liyuu:私が歌手になって、ビックリした人は多いと感じています。変わらず応援してくれる方は多いですけど、コスプレイヤーとしての私だけを応援したい人もいることも分かります。
でも、「歌手」と「コスプレイヤー」、どちらも私なんです。できれば新しいことにチャレンジする私も応援していただけたら嬉しいですし、新しい私も知ってくれたら嬉しいです。

たしかに、歌手としての準備で忙しく、ファンの皆さんとの交流や撮影の機会は減ってしまったかもしれません。けれど、今後のリリースイベントなどで、むしろ以前よりもファンの皆さんと交流する機会は増えると思います。。だから楽しみに待っていてもらいたいです。

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――コスプレと歌では表現が変わりますか?

Liyuu:コスプレはアニメのキャラに近づけて楽しくて、自分が大きく変わる感じがします。歌う時は自分の中の思いを、思いっきり外に出して表現している感じがします。

――最後に、歌手としては今度どんな挑戦をしていきたいですか?

現在はオリジナル曲が数曲しかないので、今後曲が増えたらライブをやりたいです。色んな歌を大勢の人に聴いてほしいですね。コスプレをしている私も、歌を歌っている私も、両方応援してくれたら嬉しいです!

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「Magic Words」初回盤【画像クリックでフォトギャラリーへ】

ファンミーティング・コミックマーケット撮影:乃木章(@Osefly)

《乃木章》

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