ニューラリーX
発売日:1981年2月
機種:アーケード
販売元:ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)
こちらもナムコの古典的名作アクションゲームです。プレイヤー側のマシンである青色の車を操作して、追いかけてくる敵マシン「レッドカー」をかわしながらコース内に設置されたフラッグを取っていきます。
一見するとレースゲームに見えますが、実は敵から逃げつつスコアの対象となるモノを獲得していき、すべて入手するとクリアという『パックマン』(ナムコ)と同系統のゲームです。とはいえ画面で確認できるのはコース全体の一部分だけで、フラッグや敵の位置は右に表示されるレーダーでチェックするなど独自性も非常に多く、こちらも人気となりました。
ちなみに「ニュー」とタイトルに付いているとおり、オリジナル版となる『ラリーX』が前年にリリースされています。本作はこの『ラリーX』の難易度やシステムを調整したバージョンで、オリジナル版より格段にプレイしやすくなっていました。
本作をさらに魅力的にしていたのが一新されたBGMです。このサウンドがとにかく軽快でノリがよく、聞いていて飽きないのです。非常に中毒性が高く、BGMを聞きたくてプレイするという人もけっこういたものです。ゲームにおけるBGMの重要性を認識させた作品のひとつと言えるのではないでしょうか。
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Wizardry(ウィザードリィ)
発売日:1981年9月
機種:パソコン
販売元:Sir-Tech
3DダンジョンRPGの草分け的存在です。経験値によるレベルアップ、種族や職業によるキャラクターのタイプの違い、パーティーでの戦闘の面白さなど、黎明期の作品ながらRPGというジャンルの面白さが詰まっており、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二氏や『ファイナルファンタジー』の坂口博信氏など多くのクリエイターたちに影響を与えました。
オリジナル版はアップル社が1977年に発売したパーソナルコンピューター「AppleII」 用ソフトとして発売されたのですが、このマシンは何十万円もする非常に高価なもので、当初プレイできたのは一部のマニアに限られていました。ダンジョンの画像が簡単な線だけで描かれていて、ゲームの展開もほぼ文字だけで説明されるなどゲームとしても非常にチープな作りでしたが、それでも世界中の人がこのゲームに熱中しました。
その最大の要因となったのが無限ともいうべき奥の深さです。
多彩なキャラクターを育てられるキャラメイキング、いくつもの凶悪なトラップが仕掛けられたスリリングな迷宮、そしてなかなか手に入らない強力かつレアなアイテムの数々。一応、ダンジョンの最深部にいるワードナーという敵を倒すという目的はあるのですが、より強力なキャラクターを育てたり、アイテム集めに精を出したりと、その気になれば永遠に遊べるディーブさがありました。
日本では『ドラクエ』などでRPGの存在を知ってからプレイしたという人もけっこう多かったのですが、それでもハマった人が続出したのは、そうした麻薬的な面白さがあったからです。その中毒性は底なしで今プレイしても十分ハマれます。
個人的には戦闘BGMが秀逸な1987年発売のファミコン版が好みですが、これからプレイするなら1998年に発売された『ウィザードリィ リルガミンサーガ』がおすすめです。『Wizardry』の『1』~『3』を移植したもので、ゲームシステムや映像がリファインされているので、かなり遊びやすくなっています。
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そのほかの主な作品も見ておきましょう。この時代はシューティングが人気ジャンルでタテ、ヨコ、ナナメの8方向にスクロールする『ボスコニアン』(ナムコ)、前方へのショットと地上へのミサイル攻撃を駆使して敵を倒していく横スクロールシューティング『スクランブル』(コナミ:現コナミデジタルエンタテインメント)などが話題を集めました。
カエルたちを操作して、車が行き交う道路やさまざまな障害物が流れる川を渡っていくユニークなアクションゲーム『フロッガー』(コナミ)、「QIX」と呼ばれる敵をかわしながらフィールドにラインを引いて陣地を獲得していく陣取りゲーム『QIX(クイックス)』(タイトー)もゲームセンターで人気を博しました。『QIX』はのちに発売されたゲームボーイ版が3DSバーチャルコンソールで配信中です。
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前年に発売され一大ブームとなった携帯型液晶ゲーム機「ゲーム&ウオッチ」の新バージョン「ゴールドシリーズ」も、この年の発売です。鮮やかなゴールドの本体カラーと新たに搭載されたアラーム機能が特徴で、通行人が穴に落ちないようにマンホールのふたを動かす『マンホール』、頭上から落下してくる障害物をかわしていく『ヘルメット』などが人気となりました。
エポック社の家庭用ゲーム機「カセットビジョン」も発売されています。かなりドットが荒く、性能面ではまだまだアーケードとは比較にならなかったものの本体価格が13,500円と非常にリーズナブルだったことからロングヒットとなりました。
カセットを取り換えることで、さまざまなゲームを楽しめるのも魅力のひとつでした。発売されたソフトはさほど多くなかったものの、アーケードで人気だった『与作』(新日本企画:現SNK)を移植した『きこりの与作』などがヒット。のちに廉価版である「カセットビジョンJr」も発売となるなど一定の成功をおさめています。
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1981年のゲームはいかがでしたか。さすがに古すぎて興味がないという人もいるかもしれませんが、今プレイしてみても意外と遊べたりします。ゲームの歴史をたどるという意味でも、ぜひ一度遊んでみてほしいものです。