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ステージにはエドガー・L・レオンハート役の逢坂良太、河森正治総監督、高橋正典監督、原作者・ゲームプロデューサーの今泉潤が登場。Fuji&gumi Gamesが展開する同名のスマートフォン向けアプリをアニメ化した本作だが、「アプリのオープニングアニメを作ってもらった河森監督に、ダメ元で劇場版のオファーをしたら“錬金術に興味がある”と真顔で言われた」(今泉)ということで、今回の顔合わせが実現したのだと明かした。
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劇場版の制作にあたっては、「長い時間を物語やキャラクターに愛情を注ぐゲームを、たった2時間に凝縮するのが課題だった」(河森)ということで、「ゲーム(の物語)はしっかりしているので、アニメはアニメとして河森さんがやる以上は、河森さんの色を出していくのがベスト」(高橋)との制作方針で進めていったという。そのため、さらに河森と高橋は、トルコのカッパドキアなどロケハンに行ったとこのことだ。
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そうした過程があって、劇場版で描かれるのは、なんとゲームの時間軸から2年後の世界。逢坂はエドガーについて「ゲームでの物語がひと通り終わった後で、いろいろあってちょっと擦れちゃうというか(笑)。ゲームとは全然違う一面を見せてくれていて、ある意味ゼロから始めるような感覚。ここまで違うエドガーを見せられるのかと、変える不安がありつつも演じ甲斐がありました」とアフレコの手応えを語った。
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「変わるきっかけが描かれていて、エドガーらしい変わり方をしているし、そこからどんなふうになっていくかも魅力」(今泉)、「エドガーは感情の起伏を非常に表現しやすいくて、映像映えする。らしさが垣間見えるシーンもあるので、期待して欲しい」(河森)とのコメントもあり、物語の中心を担うキャラクターであることに期待が寄せられていた。
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最後に、本作が全国10館のみでの上映である理由を聞かれた今泉は「劇場に行ったらビックリしてもらえることを用意しています。そのオペレーションが大変なので、上映する劇場を絞っているんです」と意味深発言。さらに、ゲーム版でも河森作品とのコラボを用意していることを明かし、「ゲームと映画がともにあることで、みなさんが今までに体験したことないようなことを仕掛けています」とアピール。6月14日の公開まで、さらなるニュースが期待できそうだ。
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劇場版『誰ガ為のアルケミスト』
2019年6月14日(金)全国ロードショー
(c)2019 FgG・GUMI / Shouji Kawamori,Satelight