「revisions」小松未可子が目指す"未来"とは?「かなわない」と思わせる声優像 【インタビュー】 2ページ目 | アニメ!アニメ!

「revisions」小松未可子が目指す"未来"とは?「かなわない」と思わせる声優像 【インタビュー】

2019年1月9日よりスタートする『revisions リヴィジョンズ』より、ミロを演じる小松未可子さんにインタビュー。作品の見どころから、自身が描く声優・アーティスト業への“未来のビジョン”などもたっぷりと語っていただいた。

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■『純潔のマリア』以来4年ぶりとなる、谷口監督作品への想いとは?



――本作には、さまざまな立場となるキャラクターが登場します。もしも小松さんが未来に跳ばされたとしたら、幼なじみ5人の中だとどの立場にいると思いますか?

小松
私はこの5人のように強く生きられないと思うんですよね。
目の前にロボットがあっても乗らない……あ、試し乗りはするかも(笑)。
乗ってみて動かせそうだったら……いや、でも戦闘には行きたくないですね。命大事いのちだいじに!

この中だと、慶作かマリマリかなと思います。誰か引っ張ってくれる人がいて初めて、「自分もこう動かなきゃ!」と意識が芽生えるような気がします。
「こうしなきゃ」って自分が言うことに自信が持てないし、それが正解だとも思えない。だから、大介の行動力には本当に驚かされますね(笑)。


――大介の行動には驚かされるというか、むしろ身勝手というか、痛いというか……。でも、こういう人、小学校の頃のクラスメイトでいた気がします(笑)。

小松
いました!(笑) 自分にしかわからない宿命、運命というものを感じていて、周りに強要はしないけど「俺ってこうだから」と、当然のように伝えてくる人いましたね!
でも、その感じ、実は分からなくもないんですよね……(笑)。
運命を信じる気持ちは、私にもあるので。

大介が信じている理由はきっと、ミロに言われた「みんなを守ることが大介の運命であり使命なんだ」という言葉で、自分の道を切り開けたからだと思います。
でも、従来のアニメ作品だと、それによってスーパーヒーローになるはずが、大介はどこかネジが外れた「アイツ痛いやつだぞ」と思えてしまうようなキャラクターに仕上がっているのがリアリティというか、悲しい部分ですね(笑)。


――大介役の内山昂輝さんご本人はかなり落ち着いて、大介とはまったく正反対なキャラクターなイメージですが、アフレコ現場ではどのような役作りをされていたのでしょうか?

小松
確かにうっちー(内山さんの愛称)本人は、普段はすごくクールに見えますよね。お酒を飲むとすっごくテンション高くなるんですけど(笑)。
でも、以前共演した際、とてもはっちゃけた役を演じられていたので、そこでうっちーって、こうやって役に入り込むんだなと驚いたことがあったので、今回はそんなに驚きませんでした。

今回演じている大介は、その時に演じていた役とはまた違った、ちょっとひねくれた方向で、ちょっと狂気じみている部分があるんです。
現場では、その大介のひっかかりとなる「狂気さ」「危うさ」をもっと引っ張り出そうと音響監督からディレクションがあったので、さらにグレードアップして「危ないヤツ」になっていく様子が面白かったです(笑)。

――では、小松さんがミロを演じるうえでディレクションされたことは?

小松
オーディションだったのですが、割と最初に作り込んでいったミロ像がブレることはなかったかと思います。
でも、谷口監督は心配されていたみたいで(笑)。以前ご一緒させていただいた『純潔のマリア』という作品で、私は男の子役を演じていたんです。
やっぱり、最初に出会ったキャラクターの印象が強かったようで、「男の子にならないかが心配だった」と仰っていました。

――その『純潔のマリア』から4年ぶりに谷口監督作品出演となります。

小松
谷口監督といえばSFやロボットアニメのイメージがあったのですが、『純潔のマリア』は中世が舞台で、ロボットは全く出てこない作品だったので、自分の中では「意外だな」と思った作品が出会いとなりました。
個人的に『コードギアス 反逆のルルーシュ』などを見ていて、すごく好きだったので、監督復帰作である貴重な作品で出会えたことが嬉しかったです。

ですが、谷口監督の作品の主人公は、やはりどこか変わってますね(笑)。
アンチヒーローではないですが、一筋縄ではいかない、正統派ヒーローではない。
どこか人間の影の部分にスポットを当てていて、なぜ彼が主人公なのかを考えさせられる作品が多いイメージがあります。キャラクターが濃い(笑)!

――ロボットといえば、今回登場する「ストリング・パペット」はかなり変わった形状をしていますよね。


小松
そうなんですよ! 今まで見てきた従来のロボットとはまた違う部分があるというか、乗るには乗るけど、コックピットじゃなくて、着ぐるみ? のような。しかも丸見え! 斬新だなと思いました。

→次のページ:もし“子ども”の自分にアドバイスを送れるなら?
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《米田果織》

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