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「劇場版 Fate」はセイバー&凛ルートを体験してから見て欲しい! ファンが熱弁する理由とは

10月14日より、劇場版『Fate/stay night[Heven’s Feel] I.presage flower』が公開中だ。原作のゲームには三つのルートがあり、「Heven’s Feel」は間桐桜がヒロインの通称・桜ルートを全3章で劇場化。本作はその1章にあたる。

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◆なぜ他のルートを知ってほしいのか
最初に、この意見は全てのファンが言っているわけではない。しかし、みんな心のどこかでそういった想いがあるのではないだろうか。いちファンとしてそう感じる。それはなぜか、端的に「もったいない」からだ。

そして「他のルートを知ってほしい」と同じくらい「順番通りやってほしい」という声が上がっている。それには理由があり、配信されているアプリ版では、ルートを購入し、好きな話からプレイできるからだ。
しかし、原作ゲームにてルートの順番が固定されてきたことには大きく意味がある。まず、この順番でプレイすると徐々に謎が解けていくような流れになっている。進むにつれキャラクターが深く描かれていくので、よりシナリオが面白くなり、キャラクターに感情移入していく。そして、その中で一番描かれていると言ってもいいのが主人公の衛宮士郎だ。ルートの分岐は、彼が誰に手を差し伸べるか。そして手を差し伸べる相手によって選択を強いられ、彼女を守るために、戦うために自身の考えや行動の変化を求められる。その変化の流れが一番美しくて残酷なのが、セイバー、遠坂凛、間桐桜という順番だろう。
さらにひとことで例えるならば、セイバールートとは「何かを作っていこうとする物語」で、遠坂凛ルートとは「その何かを形にする物語」、そして間桐桜ルートは「その何かできたものを壊す物語」だと言える。その壊す瞬間があまりにも衝撃的で美しい。しかも間桐桜というヒロインでなければ成立しないのだ。
壊すという行為は形あるものにしかできない。間桐桜に辿り着くまでの衛宮士郎が思い描いたもの、そしてセイバーや遠坂凛、他のキャラクターたちがどんなに魅力的で悲壮に満ちているか、その“形”を知ってほしい。知らないともったいない!というのがファンの声の一つである。

「他のルートを知ってほしい」というもう一つの理由は、「自分みたいに後悔しないでくれ」ということ。『Fate』シリーズは10年以上展開が続き、色々なタイミングでファンが増えた。そうして何かしらのタイミングで入ってきたファンは、その前後の作品にも触れる。その中には、うっかりネタバレを見てしまう人も多い。作品が面白いからこそ、そうした後悔がずっと残り、「劇場版を見る前に……」とファンの親心で言ってしまうのだ。

◆まとめ
ここまで色々と語ってきたが、個人的には初見でも良いと思っている。しかし、劇場版はプロローグ部分が省かれているので、まったく知らない人にとっては不明な点がたくさん出てくるだろう。それでも見てほしいと思うのは、映画館という大きなスクリーンで映像が見られるからだ。映像のクオリティの高さはもちろん、音楽もキャストの演技も素晴らしいので、ぜひ映画館で体感してほしい。
それに今回は全3章のまだ第1章。まだまだ序盤なので、見てからゲームやアニメに触れても全く遅くはない。むしろ、入口になってくれるだろう。

頑張ってゲームやアニメを見る!という人には頑張ってとしか言えないが、気になるけど時間がない、なるべく大きなスクリーンでやっているうちに見たい!という人には、ゲームのプロローグだけプレイする。または『Fate/stay night[Unlimited Blade Works]』の0~1話を見るのをおススメしたい。特にアプリ版は[Fate]ルートが無料でできるので、空いている時間にプレイできる。

ファンから見た劇場版は、ストーリーがかなり深堀りされており、こんなところまで描いてくれるのか!という部分が多くあった。きっとゲームを事前にやっても後にやっても、別の面白さがあるだろう。多く語ったが、あまり気負いせず、初めて[Heven’s Feel]に触れる人は、とことん世界観に浸って楽しんでほしい。
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《タカロク》

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