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谷口悟朗×サンジゲン「ID-0」銀河を駆ける鉱石掘削SFアニメの魅力を徹底解説!

2017年春から放送中のTVアニメ『ID-0』は、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』のサンジゲンによるフル3DCGアニメだ。

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■過去を取り戻す男のストーリー

単なる設定に留まらずアクションシーンにまで深く関わっているMTSだが、この技術はIマシンに意識を転移した状態で生き続ける人々・エバートランサーも生み出すことになった。実はエスカベイト社のメンバーはグレイマンをはじめ、多くがエバートランサーなのだ。たとえば元レーサーのリックはレース中の事故によって肉体を失ってしまい、Iマシンの中で生き続けることになったと語られている。アイデンティティに深く関わるMTSやエバートランサーの設定を取り入れたことで、『ID-0』はSFアニメでありながら重厚な人間ドラマの要素も兼ね備えることになった。


エスカベイト社の中でもイドは最もミステリアスな登場人物だ。エバートランサーである彼は過去の記憶を失っており、第4話では「意識が戻ったとき、メモリーの中に俺という存在が、IDが0(ゼロ)だった」とタイトルの由来となるセリフを発している。
谷口監督はこれまでの作品でも、己の信念に突き動かされるキャラクターたちを数多く生み出した。『プラネテス』では宇宙船の購入を夢見るハチマキ、『ガン×ソード』では妻を殺した男を追うヴァン、『コードギアス 反逆のルルーシュ』では祖国に復讐を誓ったルルーシュ。いずれも魅力的な主人公たちが力強いストーリーを導いてきた。それに倣えば、『ID-0』は失われた過去を追い求め、記憶を取り戻すイドの物語になることは間違いないだろう。


本編ではイドがオリハルトから生まれた少女に出会った際、彼の記憶らしき映像が挿入されるシーンが描かれていた。次週オンエアの第5話では少女にまつわる謎の一部も解き明かされ、ストーリーは急展開を迎える。イドの失われた記憶と、オリハルトから現われた少女。二つの謎が絡み合うことで加速する『ID-0』をお見逃しなく!

『ID-0』
(C)ID-0 Project
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《高橋克則》

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