――見ている側にも、みなさんが生半可な演技じゃないということはすごく伝わったと思います。
真殿
小杉さんも梨香も、みんながそうだから。自分もそんな中途半端なことはやってられないって。みんなが魂でぶつかってくる演技をしていましたね。負けてられない!って。それで血の気が上がって。
松本
人間愛とか人情とか盛りだくさんに描かれていたので、それをお芝居じゃなくて本気でやってたっていう自負はあるかな。みんなたぶんそうだと思います。嘘をつけない生きた芝居っていうのかなぁ~。
チームワークも凄く良かったので、終わった時はショックでした。もっとやりたいっていう気持ちのままサヨナラしなくちゃいけなくて。
真殿
打ち上げで梨香泣いたんですよ。
松本
そうそう。顔が変わるくらい号泣。
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真殿
僕もつられて泣いて。
打ち上げで泣くって、『忍空』が初めてで、それ以降まだないですね。
――小杉さんも打ち上げでは?
小杉
いや泣かなかったね(一同笑)。
松本
でも寂しかったでしょ?
小杉
そりゃそうだよ。
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スタジオの中がいつも賑やかだったですもんね。
――アフレコの雰囲気というのは収録の初期段階から、今のみなさんのように賑やかだったのでしょうか。
松本
私は神奈川県出身なんですけど、十郎太さんも同じ出身ということでとっても慕っていました(笑)。十郎太さんの隣を陣取って「十郎太さん十郎太さん」って。スタッフ、キャストのみなさん、本当に人間味がある人たちが多かったのでアフレコに行くのが楽しみでした。毎週元気をもらってたと思います。
真殿
十郎太さんが兄貴分みたいにどっしりと構えていて、梨香ちゃんや林原めぐみちゃんも主役張るようなかたばかりです。一方、僕は当時まだキャリアの浅いひよっこで……。
松本
全然ひよっこじゃなかったよ!
真殿
いや、必死だったから誰よりも早くスタジオに行って30分前からストレッチをして体を温めたりしていました。
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それ知らなかったですよね。びっくりしました。
小杉
全然知らなかったよ。
真殿
アフレコが午前10時からはじまるんですけど、その時間にはいつでも叫べる状態にと考えて。
松本
え?今もしてるの?
真殿
してない(一同笑)。
真殿
藍眺って一番最初から「てめえ!」とか「ブス!」とかそういうセリフだから、体も声帯も温めておかないとできなくて。
松本
キャラクターたちが魅力的だったので、私たちも絵に負けちゃいけないって、がんばっていた気がします。
後編に続く (6月12日更新予定)
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左から真殿光昭さん、松本梨香、さん、小杉十郎太さん
「NINKU-忍空-」Blu-ray BOX公式サイト
http://www.ninku-box.com/
Blu-ray BOX第1巻
発売日: 2015年6月26日(金)
Blu-ray BOX第2巻
発売日: 2015年8月26日(水)
価格: 各30,000円(税抜)