日本発Kickstarterプロジェクトの未来 稲船敬二、イシイジロウ、河野一二三が登壇
秋葉原で開催している東京インディーフェス2015。2日目の土曜日には著名なクリエイターによるクラウドファンディングに関するワークショップが行われました。
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最後にクラウドファンディングを利用する際の注意すべきポイントについて触れられました。稲船氏はとにかくリワードの制作が大変だと述べています。
中でも『Mighty No. 9』の直筆サイン入りアートブックには3000以上の支援者が出資。稲船氏は現在、毎日100以上のサインを描いていますが、まだまだ終りが見えないそうです。さらに高額出資者には『Mighty No. 9』の主人公ベックのイラストが添えられます。こちらも一日10枚のペースで描きつづけていますが、描きなれたロックマンと違って集中力がなかなか持たないそうです。いずれにせよ、お手製のリワードの制作期間は見積もりが難しいため、今後、クラウドファンディングを利用する方は注意が必要でしょう。
イシイ氏もリワードの設定に関する注意点を指摘しました。特に危険なのは、お金を集めている他のプロジェクトのリワードを真似すること。というのはそのプロジェクトがリワードのための費用を試算しているかわからないため、真似をした結果、リワード分の予算が破綻することもあります。
画集やフィギュアといった物の見積もりも慎重に行うべきで、実際、『Under The Dog』ではフィギュアの値段設定に関して支援者から疑問の声が上がったそうです。現在、それらのリワードの見積もりは再検討された結果、しっかりと支援者に発送できるようにはなっているそうです。
また河野氏は何よりも集まったお金の分配ルールをはっきり決めておくことが重要だと指摘しました。200万程度のお金でも、その分配でもめることはあるそうです。そのため、資金調達を始める前に、お金の管理を考えることは必須だといいます。
■ 日本発のプロジェクトとしての責任感
最後にKickstarterにおける日本発の企画としての意気込みと責任感が語られました。河野氏は日本発の企画が2つくらい頓挫したら誰も出資しなくなると海外のメディアが考えていることを指摘しています。そのため、日本代表としても背負うものは大きいと考えています。同じくイシイ氏も対海外で企画を行うと日本代表として扱われると述べています。そのため、チームジャパンとして日本のインディーは協力しながらやっていく必要があると考えています。
最後に稲船氏はインディーゲームの先頭として走っているため、自分がコケると後が続かないという勝手な責任感を背負っていると述べました。『Mighty No. 9』だけではなく、また違った自分の好きな作品をやるためにも必ず成功させなければいけないと意気込みを語りました。
[/Game*Spark/gamespark.jpより転載記事]
《Game*Spark/gamespark.jp》
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