浅野恭司のクリエイター体験講座 受講者は作画監督修正を体験 AnimeJapan 2015
AnimeJapapn 2015でクリエイター体験講座「『PSYCHO-PASS サイコパス』を使ったアニメーター講座」が開催。WIT STUDIOのアニメーター・浅野恭司さんを迎えた。
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浅野さんはTV『PSYCHO-PASS サイコパス』のキャラクターデザイン・総作画監督を務めたほか、TV『進撃の巨人』、OAD『進撃の巨人 悔いなき選択 前編/後編』、映画『劇場版 進撃の巨人 前編 紅蓮の弓矢』など多数の作品に参加している。 講座にはおよそ30人ほどの受講生が参加。立ち見のギャラリーも多数つめかけ、会場には大勢の視線が集まった。
受講者にはあらかじめ“宿題”が出されている。この講座の宿題は、A4用紙ヨコに常守朱、狡噛慎也、宜野座伸元の3人のうちいずれか1人の線画を描いてくること。浅野さんが講座の中で、受講生が描いてきた線画に修正を入れるというもの。
つまり、「アニメーターが描いた原画を作画監督が修正を入れる」というアニメ制作のいち工程を体験できるのだ。
最初に“作監修正”が入るのは、こちらをキッと睨む宜野座の線画。浅野さんはタップで紙を固定し、その上にまっさらな紙を重ねると迷うこと無く筆を進め始めた。
修正のポイントは、宜野座がどんな理由でこちらを睨んでいるか。また、片目が前髪で隠れているので、理由がない限りは両目とも見えるように手を入れたという。
2つ目の線画は常守がドミネーターを構えている姿。銃を持つ姿は、ポージング、身体的なバランスなど難易度が高い。
映画でもアニメでも「かっこいい銃の構え方」にはある程度決まった概念があり、完全な想像で描くのは至難の業。映画など映像資料を探したり自分で構えた姿を撮って参考にしたりと、まねるだけでなく自分で追求し、何百枚と描いていくことで上達できるとアドバイスした。
受講者のアドバイスとして度々登場したのが「どんな想像をしているか」という言葉。これはどんなシーンなのか、そのキャラクターなら誰にどんな風に笑うのか、タバコの持ち方……。
「色々なことを経験し、体で感じていくことも大切です」と、絵を描くだけでなく体感として得たことを絵で表現することが上達する道の一つだと示してくれた。
[川俣綾加]
《川俣綾加》
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