―「月灯り」はどんな曲でしょうか。
雨宮
一人、自分の弱さや背負っているものと向き合いつつも、「月灯り」の「灯」の字にもあるように心の奥に何があっても消えない小さな火があって、その芯の強さも一緒に表現できるように歌いました。
―前曲の「Skyreach」からはがらりと雰囲気を変えて「月灯り」はバラードです。難しさはありましたか?
雨宮
「Skyreach」は楽曲もロックで強めの歌なので『アカメが斬る!』のまさに戦いに挑む前の気持ち、前にぐいっと出るような想いをそのまま勢いにのせて出しましたが、「月灯り」は正反対です。静かな部屋で1人でぽつりぽつりと自分と対話するようなイメージなんです。 静かなんですが負けたくない気持ちが心の奥にはあって、それをきちんと表現しなくちゃと思いました。でもそれを前に出しすぎると曲のイメージが変わってしまうので、どこまで出していくかが難しいところでした。
「Skyreach」の難しさは、楽曲がかっこいい分私も負けないようにしないといけないとか、ちゃんと声を張っていくとかです。
―どういった部分で調整が必要でしたか?
雨宮
最後に「今日だけ泣いてもいいかな」という歌詞があるんです。その部分でもうちょっと声をかすれさせ、泣いている風にしてせつなさをもっと表現していこうというのが一つ。
もう一つは、Dメロがとにかく大変で(笑)、かなり音域が高くて強めに歌っていたんですが「もう少し優しく」「でも感情はのせて」という本当に微妙な違いを調整するディレクションをいただきました。でも頑張ったところなのでぜひ聴いて欲しい部分です!
―雨宮さんが演じているアカメがまさに同じだなと思いました。アカメはおしゃべりな女の子ではないし静かなんですが、感情が無いのとはまた違って。そのバランスの取り方が「月灯り」とアカメのイメージがすごくリンクします。
雨宮
確かにそういうところは一緒だなと思います。アカメはほそぼそと淡々としゃべるんですが、これまでの人生経験からくる強い想いをもって話していたりと色々な感情を持っている子です。
アカメにも 「Skyreach」のような強い想いで前に進む場面もあれば、「月灯り」のように1人になった時は自分が背負っているものと向き合っているんじゃないかな、と思って。全く違う雰囲気の2つの曲どちらも、アカメ自身にも『アカメが斬る!』の世界にもリンクしている部分が多いですね。
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