“キティ論争”に終止符 「キティはネコじゃない」サンリオ社長が明言
世界三大バレエのひとつに数えられる名作を、実写人形を使って映画化した『くるみ割り人形』のマスコミおよび関係者向け完成披露試写会が9月4日(木)に開催された。
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サンリオの「ハローキティ」誕生40周年記念作として製作され、世界を席巻する日本発の“カワイイカルチャー”の火付け役とも言われるアートディレクターの増田さんの監督デビュー作となった本作は、1979年に製作された人形を使用したコマ撮りアニメーション『くるみ割り人形』にCGなどのデジタル技術で、新たなシーンなども加えつつ再構築する形で製作。声優として有村架純、松坂桃李、市村正親、広末涼子ら豪華な面々が顔を揃えたことも話題を呼んでいる。
増田監督は、サンリオが生んだ世界に誇る人気キャラクターのキティちゃんの初お披露目となる本作の主人公・クララに扮した“くるみ割りキティ”と一緒に登壇。会場を埋め尽くした観客の多さに驚いたようで「たくさんの方に来ていただいて嬉しいです。“何かが起きている”感じがしています」と手応えを明かす。
監督は千葉県松戸市の出身で、かつて同市に存在した「松戸サンリオ劇場」にて、こどもの頃にオリジナル版『くるみ割り人形』を見ていたそう。「心に残るストーリーがいっぱいあって、強烈な印象が残りました」と語る。その名作を引き継ぐ形で、30年以上を経て自らが新たな作品を手掛けることは「大変なプレッシャーでした。眠れない日もあった」と振り返る。
それでも「過去から未来へと接続する。こどもたちにつないでいく」というテーマを自らの中に掲げ「オールジャパンで(ハリウッドや欧米の)鼻を明かしてやろうという気持ちで意気込んだ」と語る。完成した作品について「魂を込めた作品。日本のオリジナルカルチャーを発信できたら」と世界を視野に力強く語った。
サンリオ創業者であり、1979年のオリジナル版の脚本も手がけたサンリオの辻信太郎社長も来場。社長は今年、日本を含む世界中で記録的なヒットとなり映画界を席巻したディズニーの『アナと雪の女王』をたびたび引き合いに出しつつ、本作の出来栄えに自信をのぞかせる。
また最近では「キティちゃんはネコなのか否か?」という「キティ論争」が欧米メディアなどでも再燃しているが、この点について問われると「キティはネコじゃない!」と明言。
「キティはネコなのか? という話になると、ミッキーはネズミなのか? って話になる。キティはキティ、ミッキーはミッキー! ネズミだのネコだのって話は訳が分からない」と論争に終止符を打った。増田監督は、日本特有の宗教観を引き合いに「そこを気にしないのが日本のカルチャー」と語り、「僕にとってはミューズです!」とキティちゃんへの強い“愛”を口にしていた。
『くるみ割り人形』は11月29日(土)より全国にて公開。
サンリオ社長が「キティはネコじゃない」と明言! “キティ論争”に終止符
《text:cinemacafe.net》
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