12月公開予定「サンタ・カンパニー」でアニメ制作を学ぶ　演出目線のノウハウ本を刊行

7月24日発売に『アニメに学ぶ魅力的なキャラクターと動きの描き方』（税抜2200円）が刊行される。この本がちょっと変わっている。12月に公開を予定している短編アニメ『サンタ・カンパニー』を題材としているが、よくあるメイキング本とは趣向が異なるのだ。

「キャラに“説得力のある演技”をさせるコツが分かる！」とあるように、本書ではイラストを描く人やアニメに興味のある人を対象として、絵をより魅力的に描くためのエッセンスをまとめた。『サンタ・カンパニー』から、印象的なカットをピックアップし、そのカットの原画およびカラー画像を見せながら解説している。
説明では、カットごとにキャラクターの動きや表情、構図などにそれぞれポイントを置いて、より見る人に伝わるように表現するためのコツを伝えている。単に見てキレイな絵というだけではなく、リアリティのある動きに見せるにはどうしたらいいか、キャラクターの性格の違いをどう表現するか、感情の起伏の上手な見せ方など、“演出目線”が特徴になっている。

『サンタ・カンパニー』は糸曽賢志さんが企画した。アニメーションの製作費用を全て個人負担、原案・総監督・脚本・プロデューサーも兼任している。自主制作作品とは思えない豪華なスタッフ、キャストが勢揃いしているのも見どころだ。米国のクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で、約700万円を調達したことでも話題となった。
また制作過程に出来た素材は、アニメーションを学びたい学生などに教材としても発信される。今回の本書の発売も、そうした試みの一環となっている。12月の公開時には、合わせて教材の発売も予定している。

なお7月21日までAmazon.co.jp での予約購入にて、限定特典として『サンタ・カンパニー』の絵コンテPDF（149 ページ分）のプレゼントキャンペーンを行っている。
［真狩祐志］

オリジナルアニメ「サンタ・カンパニー」トレーラー：2014年公開予定

『サンタ・カンパニー』
/http://www.santa-company.net/

企画・原案・脚本・総監督・プロデューサー：糸曽賢志
監督：かまくらゆみ
脚本：福島直浩
キャラクター原案：左
キャラクターデザイン：原田大基
美術設定：青井孝
撮影監督：廣岡岳
編集：坪根健太郎
音楽：板垣祐介
音響監督：三間雅文
主題歌：ChouCho

キャスト
ノエル・ホワイト：藤村歩
ベル・クリスタル：梶裕貴
ミント・ロンド：戸松遥
トーマス・ダウ：釘宮理恵
ペドロ・ロンド：櫻井孝宏