「惡の華」新オリジナル楽曲制作秘話 押見修造×しのさき あさこ対談 -前編- 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「惡の華」新オリジナル楽曲制作秘話 押見修造×しのさき あさこ対談 -前編-

TVアニメ『惡の華』が、この秋に「第1部 完」と幕を下ろした。それから3ヶ月、押見修造原作『惡の華』にまたひとつの華が咲いた。しのさき あさこ(宇宙人)さんとASA-AHANG&巡礼、アートワーク=押見修造による完全オリジナル楽曲『白日夢』だ。

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『白日夢(はくじつむ)』ジャケット
『白日夢(はくじつむ)』ジャケット 全 4 枚 拡大写真
abesan■ しのさき
「歌詞は春日くん目線です


ー 『白日夢』の歌詞はどのように作っていったんですか?

―しのさきあさこさん
(以下しのさき)
 
全体は春日くん目線でできていて、一番は春日くんから見た仲村さん、二番は春日くんから見た佐伯さんで、賛美歌部分『静寂の果て~』からの部分は春日くんと仲村さんが河原の空き家で決意を固めて、落ち着いて穏やかな感じです。

―押見修造先生(以下押見) 
おお~!

―しのさき 
賛美歌にちょうどぴったりだなって思って。最後の大サビはお祭りのシーンです。

―押見 
めちゃくちゃうれしいです。そういう感じはしましたけどやっぱりそうなんですね。

―しのさき 
擬音語はこだわりました。特に『どろ』という言葉は使いたくて『どろり』というふうにして入れました。

ー 擬音は仲村さんも使ってましたしね。

―しのさき 
はい。「ぐっちゃぐちゃ」とか。

―押見
字面で見るとまたかっこいいですね。『パズル』という単語はあれですもんね、佐伯さんの歌(※『惡の華ー佐伯奈々子ー』)に出てきましたもんね。


■ 向こう側へは、こっちからは届かない

ー ジャケットについてもおうかがいしたいと思います。まずどんなイメージで描かれたんですか?

―押見 
先ほども出たように『夢』というキーワードがあったので、夢を覗いてる感じというか、黒い部分で遮られている感を出したかったんです。黒の向こう側ではいろいろな出来事が起こっているけど、こっちからは届かない感じですね。

―しのさき 
クレヨンで描かれた仲村さんの体にいっぱいシャッシャッシャと。

―押見 
ひっかくと線ができるんですよね。

―しのさき 
『ぼくは』と『わたしは』もひっかいたんですよね。

―押見 
そう。全体的にクレパスで描いたので表面がモリモリしてるんです。Gペンとかでひっかくと線ができるので、それで字を書きました。

ー 仲村さんが春日くんにガリッとやるような感じですね。

―押見 
言われてみればそうですね。そこは無意識でした(笑)。あとこれ、デザインが丸くなってるので、いろいろと回転させて見てほしいです。どっちが天地かわからないような感じになってるんです。

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■ 押見「構想に時間がかかりましたけど、実際は1日くらいで描きました」

―しのさき 
すごいですね。もし個展をやるときがあったらBGM作りたいです。

―押見 
え? めちゃくちゃうれしいです! でもそんなこと言っちゃっていいんですか?(笑)。いやそもそも個展が開かれるかわからないですけど。

―しのさき 
近々ありそうな感じがします。

―押見 
じゃあ無理やりにでも開きます(笑)。

ー このイラストはどの位の期間で描かれたんですか?

―押見 
第一回のニコ生の後いろいろ練習して第二回にラフを持っていきました。練習したり、構図を考えたりしたのを含めると、総合すると結構時間かかってるかも知れないです。

ー 日数でいうと20日とか。

―押見 
そうですね。ただ、この最終イラスト自体は1日くらいで描きました。

―しのさき 
構想に時間かかるんですね。

―押見 
そうですね。

後編に続く(近日公開)
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