「言の葉の庭」完成直前、新海誠監督がACE2013でトーク 近藤好美さんゲストに
アニメコンテンツエキスポ2013に、新海誠監督が登場した。会場中央に設けられたオープンステージで、40分にわたり最新作『言の葉の庭』、そしてこれまでの作品について語った。
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
『言の葉の庭』は、5月31日に公開予定。まさに制作も最後の追込みだが、ファンに直接作品を語るためスタジオ抜けての登壇となった。一方、監督によれば映画は、最後の仕上げに入っているところである。順調に制作が進んでいることを感じさせる。
今回のトークの前半は、監督自身による予告編を使った映像の解説となった。現在公式サイトで公開されているおよそ1分半の映像を解き明かす。
映像の美しさだけに目を奪われがちだが、監督の言葉が加わると、このわずかな映像に膨大な情報が盛り込まれていることが分かる。また、映画本編だけでなく、予告編も最新の注意を払って組み立てられることが伝わる。
例えば、映画の舞台となる新宿周辺とカメラの微妙な位置関係、セリフや背景の選択などだ。「意図する場所に意図する配置をする」と説明する監督の言葉が印象的だ。新海誠監督の緻密な映像づくりは、『言の葉の庭』で存分に発揮されているようだった。映画観る際のコネタとしては、本作も上映される新宿バルト9が予告編に登場しているという楽しいエピソードも紹介された。
今回は前作の大きな物語から身近な作品になっている。これについては、“セカイ系”という言葉を通じた説明が興味深い。
監督は予告編冒頭で、主人公に「まるで世界の秘密そのものみたいに彼女は見える」と言わせている。しかし、この言葉を選ぶことに悩んだという。これを使うことで、自分では抵抗がある“セカイ系”と作品に括られてしまうのでないか懸念があったからだ。しかし、本作はその言葉を覆す「世界はもっと複雑であることを知る物語」だと話す。いつもどおり一筋縄ではいかない新海誠ワールドが繰り広げそうだ。
一方、後半は一転、ゲストを迎えたトークとなった。新海監督がホスト役となり『秒速5センチメートル』「桜花抄」でアカリ役を演じた近藤好美さんをゲストに迎えた。当時、高校生だったという近藤好美さんのオーディション、アフレコの際の様子が語られた。
新海誠監督は当時、近藤好美さんを起用した理由を大人の疲れた声も出る特別な声だったことなどを明かした。また、初めて会った時の姿が制服に眼帯だったのでそのイメージが抜けないという。さらに近藤好美さんに映画の冒頭を生で朗読して貰うなどファンにうれしい企画も行われた。
また、完成直前の映画を観た近藤好美さんに、監督が女性の視点の感想を聞く場面もあった。現在はモデルなどを辞めて会社勤めをする近藤さんは、働く女性としてヒロインのユキノについて「大人の女性は秘めているんですね。重なるところがある」と感じるという最新映画の話題でトークを締めくくった。
『言の葉の庭』
5月31日公開
/http://www.kotonohanoniwa.jp/
《animeanime》
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