フランス映画・動画センターの役割 ヨーロッパのアニメーション動向 by 伊藤裕美
[取材・文:伊藤裕美(オフィスH)]国際アニメーション・フェスティバル「アヌシー2012」で見た ヨーロッパのアニメーション動向 第2部 フランス映画・動画センターの役割
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取材・文: 伊藤裕美(オフィスH)
■ フランス映画・動画センターの役割
CNC(フランス映画・動画センター)は、フランスの映画、アニメーション、ビデオゲーム、ディジタルコンテンツ、ニューメディアに対する公的助成を統括する。助成には、放送番組、各制作段階(脚本、企画開発/プリプロダクション、制作)別の選択的あるいは自動的な資金提供、海外展開のプロモーション支援、そして税額控除がある。
また、短編アニメーションの制作助成、ビデオゲームやディジタルコンテンツに必要な技術開発への助成も行う。CNCの助成がフランスの立体視3D映画の制作を後押しした。
放送番組と比べると長編の対する助成は限定的だ。税額控除はあるが、企画開発と制作への助成金は十分ではないとプロデューサーは考える。CNCは、映画と放送番組の分離原則の例外として、“passerelle cinema”(映画の橋渡し)という制度を始めた。
これは、放送番組産業支援会計(COSIP)にアクセスできるプロデューサーが一定の条件を満たせば、長編アニメーションにCNC助成金を投じられる。11年は、Label Anim製作の『My Mommy Is In America(Ma maman est en Amérique)』に40万ユーロが助成されたに過ぎないが、CNCはこの枠を広げる予定だ。
[伊藤裕美]
オフィスH(あっしゅ)代表。
外資系ソフトウェア会社等の広報宣伝コーディネータや、旧エイリアス・ウェーブフロントのアジアパシフィック・フィールド・オペレーションズ地区マーケティングコミュニケーションズ・マネージャを経て1999年独立。海外スタジオ等のビジネスコーディネーション、メディア事情の紹介をおこなう。EU圏のフィルムスクールや独立系スタジオ等と独自の人脈を持ち、ヨーロッパやカナダのショートフィルム/アニメーションの配給・権利管理をおこなう。
/http://blogs.yahoo.co.jp/hiromi_ito2002jp
《animeanime》
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