「20世紀少年」 米国アイズナー賞に再びノミネート 浦沢直樹さん6年連続
主要部門のひとつであるベストコンテニューシリーズ賞(Best Continuing Series)のノミネート5作品のひとつ浦沢直樹さんの『20世紀少年』選ばれていることだ。
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米国で出版された作品に与えられるアイズナー賞だが、日本マンガの翻訳出版や認知度の高まりもあり、近年は日本のマンガ作品がたびたびノミネート、受賞するケースも現れている。2012年も複数の日本マンガがノミネートされた。
最も注目されるのは、主要部門のひとつであるベストコンテニューシリーズ賞(Best Continuing Series)のノミネート5作品のひとつに浦沢直樹さんの『20世紀少年』選ばれていることだ。
『20世紀少年』は昨年に続く2年連続、候補作に挙がったことになる。また、2007年の『MONSTER』から数えれば、6年連続のアイズナー賞の候補者となり、米国における浦沢直樹さん評価の高さを感じさせる。その一方で、これまでは同部門での受賞経験はなく、大きな期待がかかるところだ。本作は米国では、VIZ Mediaが翻訳出版を行っている。
もうひとつ話題となるのが、水木しげるさんの自伝マンガ『総員玉砕せよ!』が、実話部門(Best Reality-Based Work)で候補に挙がったことだ。
米国での出版は、2010年に辰巳ヨシヒロさんの『劇画漂流』で同部門の最優秀賞を獲得したDrawn&Quartelyが手掛ける。再び大きな賞に手が届くのか注目される。
国際賞アジア部門(Best U.S. Edition of International Material—Asia)では、これまで通り日本マンガが強さを発揮した。候補に挙がった6作品全てが日本の作家のよるものである。
『総員玉砕せよ!』がダブルノミネートになっているほか、『乙嫁語り』(森薫・Yen Press)、『神の雫』(原作:亜樹直、作画:オキモト・シュウ・Vertical)、『土星マンション』(岩岡ヒサエ・VIZ Media)、『星守る犬』(村上たかし・NBM)、『放浪息子』(志村貴子・Fantagraphics)が並ぶ。日本でも様々な賞に輝いた作品が多く、作品の評価が国境を越えていることを感じさせる。
候補作品は、今後、業界関係者による投票で最優秀賞が決定する。その結果は、7月13日にカリフォルニア州サンディエゴで開催されるコミコン・インターナショナルで行われる授賞式で発表される。
アイズナー賞(Will Eisner Comic Industry Awards)
http://www.comic-con.org/cci/cci_eisners_main.php
ノミネートされた日本作品
■ ベストコンテニューシリーズ賞
(Best Continuing Series:現在刊行中のベスト作品)
『20世紀少年』 浦沢直樹 (現地出版社VIZ Media)
■ 実話部門(Best Reality-Based Work)
『総員玉砕せよ!』 水木しげる (Drawn&Quartely)
■ 国際賞(アジア部門)
『乙嫁語り』 森薫 (Yen Press)
『神の雫』 原作:亜樹直、作画:オキモト・シュウ (Vertical)
『土星マンション』 岩岡ヒサエ (VIZ Media)
『星守る犬』 村上たかし (NBM)
『放浪息子』 志村貴子 (Fantagraphics)
《animeanime》
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