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作品は、「おおかみおとこ」と恋に落ち、子供をもうけた主人公がその子どもたち「おおかみこども」を育てるというファンタジックな物語。これまでの作品で描かれてきた青春や家族の絆といったテーマをあらためて問いかける。特に今回は、親子が大きく取り上げられる。細田監督が、長年想い続けてきたテーマが映像のなかに盛り込まれる。
細田守監督は、2006年に公開した『時をかける少女』で一躍注目を浴びた。筒井康隆さんのジュブナイルSFの名作のその後を、爽やかな青春映画に仕上げ高い評価を勝ち取った。文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、アニメーション神戸賞、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、毎日映画コンクール アニメーション映画賞など受賞は数え切れない。
また、海外でもアヌシー国際アニメーション映画祭長編部門特別賞などいくつもの賞を受け、次世代の日本のアニメーションを代表される監督としてみなされている。
続く2009年公開の『サマーウォーズ』では、原作を持たないオリジナル作品に挑戦し、大ヒットとなった。こちらも数え切れない受賞を重ね、細田監督は、現在、国内外で最も注目される日本の監督となっている。
3年ぶりの劇場新作となる『おおかみこどもの雨と雪』は、再びオリジナル作品となる。細田監督は、監督のほか、脚本、原作も手がける。さらに脚本には、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に続き、奥寺佐渡子さんが参加、キャラクターデザインも前2作品に続き貞本義行、強力チームの再結集に期待が高まる。
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配給は東宝が担当する。映画公開で最も興行期待できる7月公開は、同作に対する評価と期待の高さが窺われる。エグゼクティブプロデューサーの奥田誠治さんは、「日本だけでなく、世界に届けたい。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に続き、ホップ、ステップ、ジャンプと大きくしたい」と話す。『おおかみこどもの雨と雪』は、2012年の最注目の劇場映画のひとつと言っていいだろう。
画像:(c)2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
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『おおかみこどもの雨と雪』
2012年7月、全国東宝系にて公開
監督・脚本・原作: 細田守
脚本: 奥寺佐渡子
キャラクターデザイン: 貞本義行
作画監督: 山下高明
美術監督: 大野広司
製作: 日本テレビ放送網 スタジオ地図 マッドハウス 角川書店 バップ
D.N.ドリームパートナーズ 読売放送 東宝 電通/STV・MMT・SDT・CTV・HTV・FBS
配給: 東宝
スタジオ地図作品